ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

「メグとセロンⅦ 婚約者は突然に」感想

電撃文庫2012年5月の新刊
著者 時雨沢恵一
イラスト 黒星紅白
メグとセロンⅦ 婚約者は突然に

の感想。買いたかったらググってね。本屋にいってもいいけど。アマゾンのリンクとかは張らない。
ネタバレはガンガンあるので注意。




メグとセロンシリーズの完結巻。

時雨沢先生の作品は必ず買ってるけど、先生の学園日常物がこれほど良いものとはシリーズが始まるまでわからなかった。
時雨沢先生の作品ってだいたい銃とか出て殺伐としてるんだけど(学園キノは別の意味でヒヤヒヤする)、メグとセロンは結構深刻になり過ぎない、というか大事になり過ぎない事件を上手く描いていると思う。殺人事件とかも合ったりしたけど、軸が恋愛物でぶれない姿勢が良かった。
新聞部五名のキャラの個性も素晴らしく、時雨沢先生の新境地と言える。
ちゃんと恋が実って終わるのも高評価。ハッピーエンドこそ最良。

完結に辺り、様々な仕掛けが用意されている。基本、時雨沢先生はミステリ作家とかショートショート作家みたく、小説にトリックを仕掛けるタイプの人。今回もサブタイトルの二重性を使ったトリックなど様々な仕掛けが施されていた。
前回の「新人君」にジェニーが事件の概要を教えると言う体裁。この「新人君」がくせもので、読者と同一視させる書き方で書かれていたりする。
ところどころで挟まれるジェニーと「新人君」の会話が先の展開への期待を煽る。
この作品がミステリだとしたら、探偵はセロンだろうが、ただ秘密を明かす探偵ではないのがミソ。頭の良いキャラって書くのが難しい訳だけど、探偵役なら頭が良く見えるし、よく出来ている。

メグミカとセロンの恋も中々。時雨沢先生こういうの書けたんだという印象。
セロンがメグに好意を向けられると、固まったり無表情で流そう(今巻では理由を付けて逃げ出すというクズ描写)とする辺りがラブコメのコメディな感じで良い。正統派な恋愛物だよね。ラリーも苦労する。
刺されて入院して初めて告白できたと言う辺りはトレイズよりだいぶマシだが。
それ以外にもダンスパーティ直前でジェニーとラリーのカップルが突如成立した辺りは面白い。いいよねこういうの。ラリーはナタリアと組む破目になるかと思ってたけど予想を裏切ってるのが良い。結構似合いだしね。余り物のナタリアとニックはそういうの無しでダンスパーティーに出たかったからペア組んだ感じ?

脇役勢もちょこちょこ出てきてキャラが出来てきた印象。
キャラクターは資産だよね。時雨沢先生はキャラが弱いかな~とも思ってたけど最近はそうでも無い気がする。キノの旅のフォトとか結構いいキャラしてるし。
というか新聞部五名+αでよく会話回せるよね。時雨沢先生そこら辺とか上手い。文章力って概念よくわからないんだけど、時雨沢先生も結構行ってるのではないか。

で、次回作の予告。アリソンから続く世界観の作品の主要キャラを全員出した作品を作る予定らしい。ローテーションから言えば来年か。
メグとセロンにも、前作主人公(と言うよりもヒロイン?)リリアがそれなりに重要な役で出てるし、トレイズも名前が出ている。この7巻ではリリアとトレイズの重要ワード「イクストーヴァ回廊」について脈絡無く(まあ時系列の説明の一環かもだけど)語られていたりする。
アリソンとリリトレは親の世代の話で大体キャラも同じだけど、メグとセロンは登場キャラを一新した、世界観のみ同じくする作品なので、コラボレーションは非常に楽しみである。
リリアやトレイズが新聞部と絡むか、どこで絡むか、どのキャラがどんな活躍をするか。
恐らく一年ほど後に出る新刊に期待である。


メグとセロンシリーズは、時雨沢先生の作品のシリーズの中でも一二を争う傑作だったと私は思う。
時雨沢先生の挑戦心がこれほどないまでに発揮された。
やはり、他の作家には無い何かを持っている。そこが私を虜にするのだろう。




秋ぐらいにキノ出るかな?怪我で5月にずれ込んだらしいけど。やっぱりローテーションどおり学園キノ出すの?アレは読んでて消耗するところがあるんだけど。色々逝ってて。サモエド仮面は好きだけど。運ばれてくるまでにシリーズもまた書くのかな?アレは好きだけど、どっちかと言うとアレ詩集だよね?絵付詩集。
7月までの発売はないようだが……ともかく次の時雨沢先生にも注目である。
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テーマ:読書 - ジャンル:サブカル

  1. 2012/05/10(木) 22:52:16|
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  1. 2012/05/13(日) 20:55:43 |
  2. |
  3. #
  4. [ 編集 ]

Re: 自分もメグセロ読みました!

> あと、たまたま気づいただけなんですが“新聞部五名+α”は“六名+α”ではないでしょうか?

そうですね。完全に寝ぼけてました。いまさら修正するのもめんどくさいのでまあコメントに書いたと言う事で。
誤植の指摘は非常にありがたいです。
  1. 2012/05/13(日) 22:14:18 |
  2. URL |
  3. たていと1 #-
  4. [ 編集 ]

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