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世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく①エジプト、ギリシャ、ローマ、ミトラス教、ウガリット

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世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく①エジプト、ギリシャ、ローマ、ミトラス教、ウガリット
世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく②メソポタミア、ヒッタイト、ヒンドゥー教、仏教
世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく③ゾロアスター教、アルメニア、聖書
世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく④道教、朝鮮、日本、ポリネシア、アボリジニー
世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく⑤ケルト、北欧、スラヴ、バルト、フィンランド
世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく⑥アフリカ、インディアン、アステカ、マヤ、インカ
世界中の神話(パンテオン)の最高神など書いていく⑦総括



この惑星の歴史上で崇拝された神は数え切れないほど多い。本当に数え切れない。

神というのは例えばギリシャ神話の神だとか日本神話の神だとかエジプト神話の神だとか、そういう表現があるが神話というのはあくまで話、物語であってそれでもって神のジャンル分けというか区分けをすると境界線など中々曖昧なものであることに気づく。

例えばエジプト神話などは主要な都市ごとに創世神話から最高神まで全然違ったりするし、でも登場する神は似通ってたりとめんどくさいことになってたりもする。

日本神話にしたって、古事記や日本書紀の段階であらかた統一されてはいるものの、出雲系の神話と大和系の神話が融合している痕跡は強いし皇祖神、一応日本神話の最高神ということになろうが、も高皇産霊神から天照大御神に代わっている形跡もある。

だいたい最高神というのも権力層の崇拝する神というだけだったりして、その時代によって変化が大きいものである。

ともかくこういった神々を神話ごと宗教ごとで分けた概念をパンテオンという。
今回は各パンテオンを順不同で紹介しつつ最高神をそれぞれ書いてコメントなどしていく。
それぞれの神々は様々な創作にも取り入れられてたりもする。なにかしらの参考にもなるだろう。
そういう訳で、という事でもないが今回は創作神話、例えばクトゥルー神話やペガーナ神話の類は扱わないことにする。

第一回はエジプト神話、ギリシャ神話、ローマ神話、ミトラス教、ウガリット神話についてみていく。
ではスタート。


エジプト神話

ナイル川の流域たるエジプトにて石に刻まれパピルスに書かれ悠久の時を耐え抜いた神話。
ちなみにエジプトはナイルの賜物という言葉があるが、これは単純にナイル川の恩恵でエジプトが繁栄しているという意味ではなく、古代ギリシャ人にとっての「エジプト」とはナイルデルタ流域の事を指し、そもそもナイル川がその定期的な氾濫によって土砂を運ばなければ「エジプト」は存在すらしなかったという事である。

エジプト神話は地域ごとによって創造神話から異なる。時代によって中心都市が変わるため最高神も割と変わる。まあ大体ラーと習合してるから単純にラーが最高神って事にしてもいいが。

とりあえず初期の王朝は下エジプト(エジプトの北側。ナイル川の下流側だから下)のヘリオポリス、現在のカイロ近郊、を中心とした。ヘリオポリス神話の創造神にして最高神がアトゥム。独力で他の神々を産み出したのでエジプト神には珍しく両性具有とされる。

アトゥムは朝の太陽とされたので太陽神ラーと習合されラー・アトゥムとして最高神となる。ヘリオポリスとはギリシャ人がつけた名前でヘリオスはギリシャの太陽神であり太陽という一般名詞でもある。

時代を経てテーベが首都になるとヘルモポリス神話に基づきアメンが最高神となる。アメン自身は大気の守護神(転じて豊穣神)という具合で元々は言うほど重要な神でもなかったが最高神となることでラーと習合されアメン・ラーとして最高神となる。

アクエンアテンが無理矢理アテン神を唯一神として祭り上げたこともあった。なんやかんやアテン神も唯一神なのにアテン・ラーとか呼ばれることも。アテンは元々は夕日の神格化だったとか。

ちなみにヘルモポリスとはヘルメスの街ということになり、ヘルモポリスではトートの神殿がありトートがヘルメスと習合されたことから来ている。ヘルモポリス自体は宗教的には中立的な立場をとっておりトートが最高神の立場につくことは無かったが重要な立場であり続けた。

黎明期にはホルスが王権の象徴として最高神だった気配もあるが少し時代が進むとラーの息子というところに落ち着いた。

末期にマケドニア=ギリシャ人の統治したヘレニズム期エジプトではギリシャの神との習合でセラピス神がいた。まあこれは冥府の王であるエジプト神の冥府の神オシリスとかメンフィスの主神であるプタハ(と化身のアピス)とか冥府の入り口の神ソカリスとか露骨な男性器描写で有名な豊穣神ミンとかギリシャの主神ゼウスとか冥府神ハデスとか医神アスクレピオスとかが混ざってるとかなんとか。究極合体。

でもまあ妻とされるイシス信仰の方が強かったが。イシスがホルスを抱く構図が聖母マリアが赤子のキリストを抱く構図の元なんだとか。セラピス神自体もキリストのイメージに取り入れられたとも。
イシスは有名な魔術の女神でありオシリスの妻。ミイラづくりの神アヌビスの養母でもある。中世ヨーロッパでも信仰がみられるほどの人気があった。


ギリシャ神話

ギリシャ神話、まあ王道で誰でも知っている。古代ギリシャも結構アジア、オリエントとの交流も多いんだけど結構ヨーロッパの源流みたいな扱いにされてるよな。

まあ今伝わるそれは天空神・雷神・その他なんでも神のゼウスが最高神という感じだが、神話上でゼウス以前の神々の王として語られる天空神、天そのものの神格化であるウラノス、その息子で大地の神、農耕神クロノスも古代において実際に最高神として祭られていたという説もある。ちなみにこのクロノスは時間の神クロノスとは違う。発音が微妙に違う。まあギリシャ人自体も混同してた節があるが。

ゼウスの神域としてはゼウス神殿があったオリュンピアがある。オリンピックの起源として有名な場所だ。

ゼウスの神託所はドードーナにあるのだが、古代ギリシャとしては田舎のため2番目の位階とされ、デルポイのアポロン神殿が最高位の神託所とされた。ソクラテス(の友人)が受けた神託でも有名か。
アポロンはゼウスの息子で、牧畜と予言の神、音楽と詩歌文芸の神、遠矢の神、治療神、光明神、そこから太陽神と割と万能系の神である。


ローマ神話

で、ギリシャ神話を盛大にパクっていることで有名なローマ神話。いやまあ最初は言うほど関係なかったんだけど紀元前6世紀頃からローマ神話の神をギリシャ神話の神に当てはめていったらしい。神話もパクってる。
で、ゼウスに相当する天空と雷の神ユーピテル、英語読みでジュピターが最高神である。まあ言うて同一化の前から同じ起源だったらしいけど。

惑星の英名は大体ローマ神話から来てる。木星はジュピター。


ミトラス教

まあローマ神話の一部派という感もぬぐえないが、太陽神・英雄神ミトラスを主神とする密儀宗教。紀元前2世紀ごろから形を成し初め、初期のキリスト教とはライバルだったとかなんとか。

ミトラ神はインド・イラン共通の神(ヴェーダでも見られるし、ゾロアスター教でも中級神ヤザタの筆頭)だったのだが妙に古代世界各地に広がっている。クシャーナ朝ではミイロと呼ばれ、未来仏こと弥勒菩薩(マイトレーヤ)もミイロ、ミトラ神から来てるらしいし、キリスト教の天使信仰における小YHWHことメタトロンもそれらしい。七福神の布袋も弥勒菩薩、というか如来になった弥勒如来の化身で、沖縄周辺ではニライカナイ信仰と融合し、来訪神としてミルク神と呼ばれて信仰される。

牡牛を屠るミトラス神とか言われる。


ウガリット神話

中東はシリアのウガリットとかで信仰されてた神話。セム語系の神話として旧約聖書と共通するものが多いとか。
名目上の最高神はイル。これは普通名詞としての神という意味でもある。こういうのはメソポタミアのアヌにも似た構図。
神々の父であり神々の会議の議長であり神々の王を指名・罷免する権限を持つ。創造神。
古代アラブにおけるアッラーフ、イスラム教以前のアッラー、カラバ神殿の360の神々の最高神もイルと同一だとか。

しかし事実上の主神、最も崇められた神はイルの息子、嵐と慈雨の神バアルである。バビロニア式の発音ではベール。ふむ。
豊穣神、利水・治水の神でもある。イルの会議での決定、海と川の神格化である竜神ヤム=ナハルを神々の王とする決定を覆して、自身の力でもって神々の玉座に着く。
旧約聖書では異教の偶像神として否定的に描かれる。異教の男神の一般名詞としても使われる。「バアル・ゼブル」(崇高なるバアル)から「バアル・ゼブブ」、ハエのバアル、ベルゼブブとも言われ悪魔の君主としても扱われた。まあアブラハムの宗教において異教の神は悪魔・悪霊なんだが。

エジプトではセトと同一視された。セトもややっこしい神だが破壊と嵐(砂嵐?)、戦争の神でまあまあバアルと似ている。まあエジプトほとんど雨降らねえからそっちの性質は無いが。異邦の神、異邦における守り神みたいなメンドクサイ話がついてるのはバアルとの同一視が原因か?砂漠の神でもある。エジプトどっこも砂漠じゃんみたいな偏見があるかもだがエジプト人は大体ナイル流域のまあまあ緑豊かな場所に住んでるので。王権の神ホルスと神話上で争ったこともあり悪神みたいに扱われる場合もあるが、ホルスとともに王権の守護神みたいに扱われたり、冥界を旅するラーの舟を悪神、闇と混沌の化身の大蛇アポピスから守れるのはセトだけであるとか。信仰の拠点はオンボス。
エジプト人は適当なのでセトの妻はウガリット神話のバアルと同じく豊穣多産の女神アスタロト(エジプトでは軍神だったり)と愛・戦い・狩猟・豊穣の女神アナト(イルの娘、バアルの妹)が妻になっている。いや妹の葬祭の神ネフティスが妻だったりもするが。ミイラづくりの神アヌビスはネフティスの子だがこれは冥府神オシリスとの不倫によるもの。オシリスも兄なんだよなあ。

メンドクサイ事にヤム=ナハルが実際に最高神としてあがめられてた時期もあるようで。ウガリットは海岸の街なので。
エジプト第18王朝に書かれたアスタルテパピルスによるとヤム=ナハルが天と地の支配者だったとか。この史料によるとアスタルト=アスタルテはプタハの娘ということになっている。

プタハはメンフィスの主神、創造神、神々の鍛冶屋である。あー、エジプト神話の項ではちょっとしか触れてないけど、メンフィス神学、メンフィス独自の神話体系だとプタハが世界創造の最高神なんだよ。
ちなみに世界中の鍛冶神は片目だったりするが、これは鉄の精錬では強い光が発生し、その温度を光で見極めるために片目を失明することに由来しているらしい、がプタハは青銅器時代の鍛冶神なので普通に両目が開いている。いやまあエジプトの壁画で隻眼みたいなの描くのは不吉だからやめてたのか知らんし、どの道エジプトの壁画横顔だからようわからんけど。

ヤム=ナハルは海と川、泉の神。バアルは雨の神。相争うが結局どっちも水神なんだよな。
ヤム=ナハルが神々の王として神々に重税を強いて、アスタロテを嫁にしようとしたからバアルがキレて工芸の神コシャル・ハシスに二本の棍棒「撃退」と「追放」を作ってもらってそれでブチ殺したみたいな話。
川の神格化たる竜神を嵐の神が殺すというモチーフはスサノオのヤマタノオロチ退治に似ているなぁ。どっちも嫁争い的な要素あるし。まあ相当昔からあるモチーフなんだろう。死んでからバラバラにされるあたりも同じ。
ヤムはレヴィアタン、リヴァイアサンと呼ばれることも。巨大な蛇、竜伝説は世界各地にある。



まあとりあえずこんなもので。
記述量に差異が大きいのは結構気分で書いてるので。いうてギリシャ神話とかだいたい知ってるっしょ?
バアルが神の名だというのは知ってる人も多かろうがどういう神だ、というのは知らない人も多いのではなかろうか。
エジプトだってアヌビス辺りは有名でも細かい神々の立ち位置とか意外と知られてないんじゃないか。

一応、総括含め第七回までを予定している。
元号改元記念とか関係ないけどバンバン書いていく。いやまあ原稿は大体出来上がってはいるのだが。

②メソポタミア、ヒッタイト、ヒンドゥー教、仏教に続く。
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テーマ:雑記 - ジャンル:サブカル

  1. 2019/05/02(木) 03:47:56|
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