ネット世代の雑評論

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第20回MMD杯、個人的表彰をする。

第20回MMD杯本選、見て感想とか書いてく※追記修正済み

第19回MMD杯、個人的表彰をする。
第18回MMD杯、個人的表彰をする。
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第16回MMD杯、個人的表彰をする。
第15回MMD杯、個人的表彰をする
第14回MMD杯閉会、個人的表彰など
第13回MMD杯 そういえば終わってたので個人的表彰など
第12回MMD杯閉会表彰式 せっかくなので個人的表彰もする
第11回MMD杯 閉会式。今回のまとめと個人的な表彰作品など
MMD杯表彰閉会式、結果と考察、予想の勝率及び個人表彰 (第10回)
第9回MMD杯本選 表彰閉会式とかも終わったので個人的に総評とか
第8回MMD杯表彰閉会式 個人的にオススメだった動画の紹介とか
第7回MMD杯 本選開始 適当に今のうちに話題なMMD動画紹介
第6回MMD杯表彰閉会式 個人的な賞的な何かも
第5回MMD杯 面白そうな参加作品色々紹介。
第4回MMD杯 動画の紹介等


ちょっと遅くなった感もあるが今回も個人的表彰をさせていただく。
混沌とした状況が延々と続くMMD杯。しかしだからこそその渦中から素晴らしい動画を見出して正当な評価をしたい。
そのため金賞銀賞銅賞の三賞でMMD杯の作品を表彰し、個人的な第20回MMD杯の締めくくりとする。

動画数は最近の傾向通り減りつつあるが、こと三賞を与えた動画に関しては歴代の作品でもそうそう上回るものは少ない出来であった。
他にも良い動画は幾つもあったが、それは紹介記事の方を参考にしていただきたい。
賞にはそれぞれ意味付けをしている。その辺りも読んでいただけると幸いである。

なお、対象は私の視聴時点で第20回MMD杯本選タグが付いていた動画とする。別に遅刻だとかレギュレーションだとかそういうのはもういいということにした。


金賞

金賞は今回最も素晴らしかった作品に与えたい。
そういった意味で、「幻想郷の刃」は非の打ちどころがなく完璧であった。

白黒で日中剣術対決。黙って殺陣を繰り返す辺り古い時代劇を再現しているのがわかる。フィルムに映るスレやゴミなどもあるし最初のロゴの調子などもそれがわかる。一方で舞台となる中国風楼閣はカンフー映画を想起させる。白黒時代のカンフー映画がどんなものかは寡聞にして知らないが、興味深い。
そして闘う二人のキャラも東方project、幻想郷を代表する日中の武術者、妖夢と美鈴である。時代劇でありカンフー映画。そこには我々が忘れつつあるものがあるように思えた。
エフェクトに頼らない、良く練られたアクションは見ていて気持ちがいい。それでいて、作中の二人の過去について何も語られないというのもアクション作品としての純粋さに磨きをかけている。どちらを応援するでもなく、ただ二人の決闘に魅せられる。勝敗すら蛇足だと言わんばかりに切り捨てる様は畏れすら抱いた。
空も、白黒でありながら入道雲一つある真夏の晴天で、他に誰もおらず周りも綺麗にまとまっており、作者の美学を強く感じる。

全き純粋で完璧なアクション動画という方向にこれでもかというほど尖っている。
その主張されないこだわりには心打たれ脳は痺れる。
金賞は「幻想郷の刃」の他に考えられなかった。


銀賞

銀賞には最も印象に残った作品を選びたい。
「Pilgrim」はまさに強く深く心に刺さった作品であり印象的であった。

元ネタとしてはSteamで配信されているゲーム「The Long Dark」というものらしい。
極寒のカナダ、磁気嵐でインフラが崩壊した世界でいつまで生き残れるかをゲームとしたサバイバルゲームであるらしい。
救助は来ない。
そう。死ぬことは決まっている。そういうゲームである。
そんな中でどうにかこうにか努力して生き抜こうとするのが人間であり、ある種無為な努力にこそ人間の人間たる所以というのがあるのではないだろうか?
大凡、人間とか生物というのに本来的に生きている意味というものはない。もちろん生物進化の末、子供を増やし遺伝子を繋いでいくというのは出来ているが、それは遺伝子の目的であり人間自体が求めるものではない。
人間が生きる意味というのは個々個人が自分自身で考え勝ち取っていくしかないのだ。
人間というものは結局は死ぬ。とはいえヒトの一生は長く、ともすればダラダラと老死するまで寝過ごしてしまうことがある。「The Long Dark」のような、死と隣り合わせの極限状況下でこそ人間の生きようとする意志、人生の価値は濃縮され目に見えるようになり、人は人らしく行動するようになるというものなのだろう。そう思わせる作品であった。

生きるというのはどういうことか。それを考えさせるものは須らく大芸術といえるだろう。
「Pilgrim」は銀賞を与えるのにふさわしい作品であった。


銅賞

銅賞にはMMD動画としてのエンタメ性などを基準として、上で上げたような基準から漏れかねない名作を選ぶことにしている。
今回の銅賞には「ココアの季節」を選びたい。

まあ見ての通り尊師MMDである。あまり見ていい気をしない人も多いだろう。前回安心して見れる動画を銅賞に選びたいとか言ってなかったかという声もあるかもしれない。
しかし、ホラーゲームやホラー映画を娯楽として世界中の人間が楽しむ昨今の世の中、あえてこうした作品を銅賞として選ぶことに忌諱感は少なかった。
とはいえ、銀賞にすべきか迷ったというのはある。そのえげつない発想はまさしく印象的でもあったからだ。
だがこういった恐怖や狂気、あるいは嫌悪感を毎MMD杯ごとに送り出した尊師MMD界に敬意を表して、安心安定万人向けの作品としてあえて銅賞とした。言ってることがかなりおかしい気もしないでもないが、もはや尊師MMDは受け入れられたという段階までに来たという判断も少なからずある。
別に尊師MMDだから選んだという話でもないが、やはり作品の裏にある事情もまた作品の内だということだ。作者は作品と別個に評価すべきものだが、作者の情報はやはり作品の内部に入り込みうる。そういう話である。
これから始めて見る人の為に動画内容は伏せておきたいが、あるいは心的外傷すら負いかねないほどの狂気がある。それを万人向けとしたいのは私の傲慢もあるかもしれないが、しかしこれが受け入れられる世界であってほしいという願望でもある。

地獄というのが天国の逆ならば、あるいはこうした場所なのかもしれない。であればこそ我々はそれを垣間見たいと感じる。
「ココアの季節」は銅賞として、むしろ気軽に見てほしい。



今回はこんなところか。次点として選びたい作品は多かれど、三賞に選んだ動画が薄れる恐れがあるのでやめておく。
MMD杯。MMD動画製作者の登竜門とするには問題も多かれど、だからこそ本当に良い作品を評価していきたい。

一応書いておくが、私も全ての作品を見たわけではない。減った今でも300動画とあるのですべて見ていると脳が溶けてくる。タイトルやらサムネイルやらで趣味に合わなさそうな作品は飛ばしているのだ。もちろん見たうえで紹介してないのも多いが。しかしそういった動画に良いものがあったりする。そういったものを紹介されるのは嬉しいものだ。
他の人も全て見ている人ばかりでもなかろう。そういう訳で、別個に紹介記事もあるのでそちらも参考にしていただきたい。
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  1. 2018/02/21(水) 06:34:18|
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