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Wikipedia探訪「神宮」

神宮 - Wikipedia

なんでたくさんあるの?神社、神宮、大社の違いを教えて! 神社なび


神宮。神社の社号という奴である。ただ、「神宮」とだけいうと伊勢神宮の正式な名前という場合もあるが。
今から書くのは宇佐神宮だの明治神宮だのといった時につけられるソレである。
まあ社号は今ではどこの神社でも好き勝手つけて良い訳だが、とはいえそれぞれにやや定義があいまいながら意味がある。

神社、というのは総称的なそれでどんな神社でもつけてもよい。社というのはもう少し小さな、摂社とかを指す場合もあるが曖昧である。
神宮、というのは皇室の祖先神、あるいは天皇、あるいは大和平定に功績のある神が祀られている神社(の本社)が名乗っている。
大社というのは全国から崇敬を集める神社の本社、といった具合である。

まあ明治時代にその辺のことを決めた具合なので大昔には出雲大社も出雲大神宮とか呼ばれてたぐらいだから結局のところ名前に過ぎないが一種の格の一つでもある。


イザナギ、イザナミを祭る伊弉諾神宮は神話の通り淡路にある。

イザナギの子であるアマテラスを祭る伊勢神宮は意外に創建が遅い。元々宮中で祀られてたのがどうにもよくないという事になっていろいろしてたかららしい。

アマテラスとスサノオの誓約で誕生し、なんか知らんけど(あの誓約はそもそもどっちがどっちの子なのかとか何でアレでスサノオの勝ちということになるのか全く納得いってない)アマテラスの長子みたいなことになってるが神話でも微妙な活躍のアメノオシホミミを祭る福岡県の英彦山神宮は西国修験道の一大拠点だったとか。一応アメノオシホミミが君臨したという伝説も。

アメノオシホミミの子で天孫君臨やらなんやらで結構有名な気もするニニギを祭るのは鹿児島県の霧島神宮。古くから島津氏と関連深い神社で西の日光ともいわれる華麗な装飾で有名。

ニニギの三人の子の末っ子で山幸彦との名で有名なホオリを祭るのは鹿児島神宮。八幡神を合祀した事や伝承もあり大隅正八幡宮とも称される。

ホオリの子であり、ほとんどロクな事績が無いウガヤフキアエズを主祭神とするのは宮崎県の鵜戸神宮。ウガヤフキアエズという名の由来になった産屋を建てた岩窟内に本殿を建てたとか。海幸山幸神話で登場するマジックアイテム、潮干瓊・潮満瓊が神宝として伝わっていたり色々面白い神社である。

そうしてそんな具合で皇室の祖先神を主祭神とする神社で有力なのが一つづつ神宮として選ばれているのが面白い。
ちなみに戦中に占領していた場所に立てられた神宮、台湾神宮、朝鮮神宮、関東神宮(中国の関東州ね)の祭神はアマテラスと明治天皇である。

神社の祭神は、まあ神道の神なんて割と何でもあり感があり人間が祀られていることも多いが、天皇が祭られているとなるとやはり神宮と呼ばれることが多くなる。

ウガヤフキアエズの四人の子供の末っ子、神武天皇を祭る神社では二つが神宮と呼ばれている。
奈良県の橿原神宮と宮崎県の宮崎神宮である。
橿原神宮は明治時代の創建で神武天皇の宮があったとされる橿原に作られた。宮崎神宮は対照的にかなり古いようで、嘘か真か神武天皇が東征以前に宮を置いていた場所に神武天皇の孫、阿蘇神社の祭神である健磐龍命が創祀したとかなんとか。社殿は崇神天皇の時代に初めて創建されて、とかなんとか。明治時代に脚光を浴びて神宮号を受けた。

福井県の氣比神宮の祭神はイザサワケとかいういまいちよくわからない食物神だが歴史的に三韓征伐だとかで皇室と深い関係があり、副祭神に仲哀天皇、他にも古代の皇族が並ぶ。

大分県の宇佐神宮は全国4万4千社の八幡宮の総本山である。当然祭るのは八幡神であり、八幡神はまあ由来を調べると外来神とか出てきたりするが応神天皇とかと習合してるのでそういうものである。

滋賀県大津市の近江神宮ではこの地に宮を開いた天智天皇を祭神に、
京都府京都市上京区の白峯神宮では飛鳥井家の屋敷の跡地に流刑にあった二人の天皇、崇徳天皇、淳仁天皇が祭神に、
京都府京都市左京区の平安神宮では平安遷都を行った桓武天皇と平安京で最後に過ごした天皇である孝明天皇が祭神に、
それぞれ明治時代以降に創建された。

山口県下関市の赤間神宮は壇ノ浦の戦いで入水した安徳天皇を、
大阪府三島郡の水無瀬神宮は流刑にされた後鳥羽天皇・土御門天皇・順徳天皇を、
奈良県吉野郡の吉野神宮は南朝の初代天皇後醍醐天皇を、
それぞれ仏式で祀っていた御影堂が神仏習合により神社となり、神宮号を貰った形だ。

北海道神宮は元々札幌神社であり、大国主やスクナビコナ、北海道の国魂とされる大国魂神なんぞを祭っていたが、戦後明治天皇を新たに祭神として増祀し北海道神宮と改称した。

東京都渋谷区の明治神宮は明治天皇とその皇后である昭憲皇太后を祭神としている。

まあ明治新政府が国威発揚のため作ったり格を与えた神宮という感じなのも多いがなんやかんや立派な神社が多い。
そして、皇室祖先神でも天皇でもない神を祭神としている神宮も幾つかあり、それはそれぞれかなり特殊な性質を帯びているように感じる。

愛知県名古屋市熱田区の熱田神宮では日本神話上の三種の神器、スーパーレリックアイテムである草薙剣を祭神として、実際モノがあるという事になっている。まあ神話はともかくそれは古代の様式の剣ではあるとか。
まあ草薙の剣な訳だが祭神としての実態はアマテラスだとかヤマトタケルだとかいう説もある。
※追記 ちなみに残りの三種の神器である八咫鏡は伊勢神宮に、八尺瓊勾玉は皇居にあるとか。

物部氏の神社である奈良県天理市の石上神宮の祭神は布都御魂とか呼ばれる、タケミカヅチの剣で神武天皇が東征で困ったときに高天原から降ろされたとかいう話もあるそれ。禁足地に埋められてたらしいがなんとまあ明治時代に掘り出されて御神体とされているらしい。スサノオがヤマタノオロチを倒した時に使った剣、天羽々斬もついでに掘り出されて配神とされていたり。他にも色々あって相当ファンタジーな神社である。
まあ祭神としての格は謎だが、そもそも石上神宮は古事記でも伊勢神宮以外に神宮と称される唯一の神宮だった。古代の格という奴である。

和歌山県和歌山市の二対の神宮、日前神宮・國懸神宮ではまた奇妙なものを祭神としていて、なんと三種の神器の八咫鏡…… の試作品(!)である日像鏡・日矛鏡をそれぞれ御神体としている(祭神としての名前は日前大神・國懸大神)。
ソレの実態は謎だが、アマテラスと同じものとされたりして、伊勢神宮とともに神階を送らない別格の神社とされていたりもする。

利根川をはさんで相対する茨城県鹿嶋市の鹿島神宮と千葉県香取市の香取神宮ではそれぞれタケノミカヅチとフツヌシを祭神としている。
これまた対の神であり、出雲の国譲りの際降り立った神々である。タケノミカヅチは有名だけどフツヌシはどうもね。
東国蝦夷への備えの前線基地としての意味合いもあるとかなんとか。



こうして見ていくと、やはり神宮というのは格が違うのだなとも感じる。あくまで格だが。
皇室の歴史と深い関係を持つというのが神宮の社号の意味ということだろうか。
大社はもっと実質的な影響力って感じもするなあ。

こんなんばっか調べてるとほんと幾らでも時間がつぶれる。神話は沼である。
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テーマ:雑記 - ジャンル:サブカル

  1. 2018/02/16(金) 06:47:55|
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