ネット世代の雑評論

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「オッドマン11」一巻 読んだので感想

メガストアコミックスの道満晴明先生作の「オッドマン11」、単行本一巻が出てたので感想。

漫画が連載されていた雑誌はコミックホットミルク。成人向け漫画雑誌であるがこのオッドマン11は特に18禁ではない。きわどい描写も多いが性、性癖をテーマにしたコメディ、ギャグ漫画といったところだろうか。
成人向け雑誌に載ってる非18禁漫画ってたまにあるよね。LOに載ってるマコちゃん絵日記とか。
月刊雑誌であるのだが概ね隔月連載で一話のページ数も少ないためか、2011年連載開始なのに2017年にようやく単行本第一巻と相成った。この調子では第二巻が出るのは2022年という事になる。


オッドマン11は高校一年の逆叉セツが伊丹(弟)の彼女としての権利を勝ち取るべく、伊丹(弟)の元カノである奇妙な「オッドマン」達と勝負していく、という筋書きの話。しかしその中でセツはオッドマン達と親交を深めていく。

そもそもオッドマンとはなんなのか、について作中でも説明が為されていないが、獣人だったりビッチ(何故か猫)だったりサディストだったりマゾヒストだったり裸族だったり一つ目だったりと、現実的に無理気味なのも含めてニッチな性癖ばかり攻めている。
伊丹(弟)の元カノ(及び今カノ)がオッドマンなのかとおもいきやそれは偶然で伊丹(弟)自身もオッドマンであったりする。主人公のセツは一般人だがそれでも妙な特殊能力を持っていたり。

まあ、筋書きはいいとして、やはり話には作者独特の奇妙な味が出ている。
それぞれのオッドマンは奇妙な特性や性癖を持っている訳だが、それ故の悩みも持っている。例えば裸族の縫田キヌは完全な露出狂であるために小銭も持てず電車に乗れず行動範囲が徒歩圏内。
生まれてから一度も体を洗ったことの無い(産湯も拒否している)不条澱は臭すぎるのでクラスメイトは皆ガスマスクを付けており一学期の終わりになっても一人の顔も覚えていない。オッドマン仲間でも口臭を気にしてほとんど喋らない。

そういうオッドマン達とセツが対等に認め勝負していくことでその呪縛から逃れ出ていく、というストーリーラインである。いや性癖だとかは変わらないんだけど、孤独、孤高の性癖人が他者と融和していく、そういう話なんだろう。


そう考えてみると現代的なテーマとも思える。
ただ認めるでは無く、対等で、奇妙ではあってもその中で自然と扱う。それこそがマイノリティに対して向けられるべき態度なのやも。そういった点でセツは主人公足りうるのであって、友情をこえた愛すらオッドマン達から受け取るのだ。

そういった話でありながら非常に楽しげに描けているというのは流石。異常な設定のキャラでありながら等身大の人間性を持つ。


性というのは人間にとって重要なテーマである。
成人向け漫画はそれを消費するものでありそれもまた需要あるものだが、それを考えさせる作品というのはそう多くは無い。道満晴明先生の作品はそう言った物が多くあるがオッドマン11はその中でもより先鋭的で楽しめる作品であった。
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テーマ:読書 - ジャンル:サブカル

  1. 2017/05/21(日) 19:07:06|
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