ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

「けものフレンズ」最終回見たので感想や考察。その大テーマ、作中における「ヒト」、受け入れられた理由など

けものフレンズというアニメ バズりはじめる一瞬前ぐらいに書いた記事

良いアニメであった。
第一話放送時点では3Dアニメで10人で制作している都合上マンパワーが足りず作画、声優の面で不安点を挙げる人も多く、そもそもアニメ制作時点でゲームの配信が終了しているという時点で死産扱いされていた感もあったが、アニメの真の面白さとはそういうところにないとはっきり示せた。
日常から非日常、そして日常に戻る。それほど突飛ではないやり方ではあるが、シリアスな非日常があるからこそ何気ない日常がよりいとおしく思える。最高の終わり方であった。まあまだ「つづく」らしいが。

ソシャゲのような大量にキャラを出す原作だからこそ旅モノというのは大いに合っていたか。
キャラもキャラデザ、性格含め個性あふれている。流石ケロロ軍曹の人?いうほどケモでもないんだよね。耳4つ族。

欠点は散見されても作品にとっては些細な事ばかりで、長所が相乗して最高の作品となったというか。騒がれている割には奇抜なことはあまりしていないというか?特殊な事と言えばヒト周りだがその辺は作品の重要な仕掛けになっている訳で。
つくもづくも思うのはよく考えられて作られているということ。


という訳で考察に入る。まあわかり切ったことの再確認になるかもしれんが。

作品の大テーマ、これはタイトルでもわかる通り「友情」である。この作品は友情の、友達の、フレンズの物語である。
かばんとサーバルの友情は完璧であり、二人とも自分をおいてでももう一人を守る友人関係であり、二人とも全く違った特性も持っていながら影響され合っている。
旅の中で出会ったフレンズたちとも関わりあう中で何かを成し遂げ友誼を結んでいき、最終話ではみんながOPテーマに乗って助けに来る。
ヒトのためのガイドロボットであるラッキービースト、ボスでさえ最終的にその義務以上にかばん達と旅するのが楽しかったと述懐した。
全ての生けるものがフレンズである、フレンズになりうるというのがこの作品の大テーマであることは間違いない。セルリアンについてはその友情を確かめるための壁であり敵役な訳だが、原作ゲームではこの辺りにも言及があったとも聞く。その辺は二期やらに期待か。

ヒトとけものとの友情、ヒトとロボットとの友情、そしてロボットとけものとの友情までも描いた今作だが、けもの、動物を扱う上で特異点となり得る存在、つまりヒトとは何ぞやというところも深く踏み込んでいる。
結論から言えば、この作品はヒトを、動物(けもの)であり、その中で特別なモノ、としている。ややぼんやりとした結論だがそれ故に誠実な回答ともいえる。
他の動物がそうであると同様に動物であり、他の動物にはできないことをし、場合によっては他の動物を庇護する存在ですらあり得る。
人類史は生物史を一変させた重大な出来事であり、ヒトは余りにも影響力が大きすぎて動物とはかけ離れているようにすら思える。
しかしやはり動物の一種であり、友情を結びあえる存在であると定義している訳だ。その上でロボットすらも友情を抱いているのだから面白い。
あるいは友情というのはフレンズだからこそか。なるほどフレンズ化はヒト化であり、ヒト化とは言葉によって友誼を結びあうことを可能にするもの、といったところか。
かばんはヒトのフレンズである。ヒトがヒト化したものであり、つまりヒトを象徴する存在であり理想化したモノであると。
であればこそヒトのヒトとしての能力を誇張したものであり、霊長であり主人公たり、最も友情に満ち溢れた存在である。
視聴者もヒトであるからこそ、ヒトのなんたるかというのは重要な項目であり、それを描き切っているように感じた。

で、最後に受け入れられた要因。
けものフレンズは、創作のジャンルでいうと日常ものに入るか。日常ものの一つの極北ともいえよう。
友情をテーマとし、多くのキャラが笑いあって過ごす。その中でちらほら見える暗い設定が明るい日常を際立たせる。
単純に見れば明るく何も考えずにストレスフリーに見れる。穿って見ればその世界観設定の妙に驚かされる。
つまり間口が広く奥が深い。これが万人に受け入れられる作品の基本である。
そういったしっかりした構造を持ちつつ、目的を常に提示したりなど基本を押さえて王道を行った、王道を歩めたからこその大成功だと言えよう。
奇抜な描写で衆目を集めるのも手ではあるが、奇抜な要素は嫌う人も多く出る要素であるということだ。邪道は成功への早道ではあるかもしれないが、やはり王道たる道を歩んだ先の成功こそが最高の成功であるという事か。



けものフレンズ。社会現象と言い出すのはまだ早い気もするが、アニメ業界において大きな偉業を成し遂げたとはすでに言えるだろう。
どこまで大きな偉業であったのか。それはこれから判断されることか。
10年代最高の作品、だとか言い出す人もいるがあながち間違いにもならないかもしれない。けものフレンズ。まさに王道アニメであり、正解であり、つまるところ良いアニメであった。
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テーマ:雑記 - ジャンル:サブカル

  1. 2017/03/30(木) 03:41:05|
  2. アニメ
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  4. | コメント:2
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コメント

本当にいい作品でしたよね。
個人的に感じたのが、不愉快な場面やキャラクターがいないのが印象的でした。
どこまでも優しくて暖かいからこそ、最後の共闘の場面や、お別れで感動してしまいましたね
  1. 2017/03/30(木) 19:29:20 |
  2. URL |
  3. #-
  4. [ 編集 ]

Re: タイトルなし

> 本当にいい作品でしたよね。
> 個人的に感じたのが、不愉快な場面やキャラクターがいないのが印象的でした。
> どこまでも優しくて暖かいからこそ、最後の共闘の場面や、お別れで感動してしまいましたね

ですね。敵が人格のないセルリアンだけというのも作り手がよくわかっているというか。
様々な要素があるようで純度が高いというか。
友情というテーマの面で軸がぶれておらず、皆が優しい世界でジャパリパークは好ましい作品世界となってるんですね。
  1. 2017/03/30(木) 20:34:59 |
  2. URL |
  3. たていと1 #-
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