ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

「信長の忍び」10巻まで読んだので感想

信長の忍び - Wikipedia

たまにベルセルクが読みたくてヤングアニマルを買ったりすると、一つの四コマ漫画が目に付く(そりゃふたりエッチとかも目に付くけども)。「信長の忍び」だ。
シンプルな絵柄で、時代物で、普通にギャグしてるな、という印象で、それをほど注目せずにさっさと目当てのベルセルクに読み移る。感覚としてはまんがタイムとかの日常系4コマぐらいの印象である。

これが今季(2016年秋)アニメ化するということで、5分アニメだし気軽に見てみると、中々オープニングがかっこいい。特に足軽共を抹殺する主人公、千鳥には鳥肌が立った。
内容自体もそう悪くないと思った。

そして、ふたばで信長の忍びスレが立ってたので見ると、原作では千鳥が拷問を受けたり虐殺紛いの行為してたりするという情報を得た。
非常に俗悪的な心の動きだが、興味を覚えた。そういえば、ヤングアニマル連載漫画であった。なるほどベルセルクと同じ基準の行為をしていい訳である。何より戦国時代の忍者をテーマにするならば避けては通れぬところではないか。

という訳で出ている10巻まで大人買いしてみると凄い良かったので感想を書く。


信長の忍びは織田信長が今川義元を桶狭間の戦いで破る少し前から始まる。
実際、戦国時代というとこの辺から記憶している人も多いのではなかろうか。実際、戦国時代についてしっかり語るならばその前の南北朝時代とかから書き出す必要が出てくるわけだが、そういうのをやりだすとキリがないし、南北朝時代は創作不毛時代になるほどクッソややこしくてめんどくさいし菊タブーまである時代なので仕方のないところである。

なんにせよそこで伊賀の忍び千鳥が織田信長に仕えるところから始まる。忍びは影の存在だから歴史に残らないという論法を使ってオリジナルキャラクターを主人公として突っ込んでいる訳であるが、実際魅力的な主人公でありながら、この「信長の忍び」という作品は史実に忠実に作られており勉強にさえ、なる。

各歴史的人物は、ある程度の脚色はあるものの、キャラクター付けは歴史書から採っており、あながちなかったとは言い難い。
まあ、歴史なぞ過去のことでどんな話も諸説あるものではあるが、俗説として普及している明確な間違いは踏襲せず、割かし新設を取り入れている感がある。今川義元もやはり有能な人物であり、墨俣一夜城は事実一夜で作られたのではない。

歴史的人物の変遷や成長もしっかり描いており、朝倉義景や斎藤龍興が初期は結構ダメ大名だったのがかなり成長するのは見てて面白い。
ややマイナーな人物もきっちり描いているあたり好感が持てる。

そして、上の方にも挙げた残酷残忍な要素。それもまた戦国時代の一面であり、目を背けずに描いていることは評価に値する。



歴史創作は常に人気である。しかし歴史を題材とするのはいいものの内容は歴史に即していないというのはよくある話である。面白ければいいというのは確かだが、実際の歴史を知るというのは有益であり基本であり、また面白いものである。
「信長の忍び」は硬派な歴史ファンにもお勧めできる作品と言えよう。こういった作品からまた別の歴史創作へ移るというのも出来る。誠実さも感じさせる良作・快作である。
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テーマ:読書 - ジャンル:サブカル

  1. 2016/11/09(水) 00:31:00|
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