ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

コップクラフト第6巻、読んだので感想

コップクラフト DRAGNET MIRAGE RELOADED - Wikipedia


異世界ものでハードボイルドなライトノベル、コップクラフト。
まあ異世界モノってか異世界の島と異世界に行き来できるゲートが太平洋に出現してそこにロサンゼルスめいた都市が建設されて、って具合だが。
で、そこでの警察の特別風紀班(麻薬とか銃火器とかの取締り)の日系人ケイ・マトバと異世界人の女騎士ティラナ、二人の刑事の混沌渦巻くサンテレサ市での活躍を描くのがこの作品である。
海外の刑事ドラマっぽい描写も魅力である。

2009年から始まって第6巻とはライトノベルにしては大分悠長だがこれは作者別作品が忙しかったため(及び掲載レーベルのゴタゴタ)だろう。作者は「フルメタル・パニック!」等で有名な賀東招二先生である。

かなり好きな作品シリーズなのだがまあ第6巻は延期が繰り返されて10月発売となった。
延期、それだけ内容が良くなっていれば、と考えていたが実際最高の内容だったので大満足である。


内容の感想に移ろう。

今回は現実のアメリカ大統領選で盛り上がってる選挙に絡めた話。移民問題なんかも絡まって話としては結構まとまっている。そんな中で異世界出身でサンテレサ市警特別風紀班で働くティラナのアイデンティティについて話が収斂する訳だ。
王政であったレト・セマーニ出身のティラナが民主主義について色々言及したり、異世界と地球の技術のハイブリットが出てきたり、異世界モノとしての要所を押さえてくる。異世界ものと言うよりも異文明接触的な?

特に最高のシーンは異世界の術師ゼラーダとの決着、及びその前のティラナの態度であろう。
「退廃」した地球の文化の影響を認め、その中から良い所を見出す。これがティラナのキャラクターとしての結論か。非常に前向きな考え方であり、小気味良い。
堕落するのではなく、良い所を学び、適応し、進歩する。理想的すぎて涙が出そうなほどだ。



やはり私は、創作作品に理想を求めがちである。
サンテレサ市は腐敗で満ちているが、その中でこそ光るものがある。
コップクラフトはハードボイルドでありながらファンタジーでもある。そのせめぎあった極限でしか到達できない場所があるのだろう。今後の続刊にも期待して注目したい。
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テーマ:読書 - ジャンル:サブカル

  1. 2016/10/23(日) 12:40:11|
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