ネット世代の雑評論

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MTG、背景ストーリーのエムラクールが中々に凄かった

約束されし終末 MTG日本公式 Magic Storyより


MTG、マジック:ザ・ギャザリングは世界初にして世界最大のトレーディングカードゲームとして有名である。
カードにはそれぞれ物語があり、一セット、一ブロックで一つの大きなストーリーの流れとなる。

まあそんなこんなで、ストーリーが全て語られるまでに新セットは発売され、カードは明らかとなり話はネタバレしてしまう。
これは興ざめな構造的問題である。
しかし今回はそれを逆手に取ったストーリーで面白かったので紹介する。


エムラクール。クトゥルフ神話めいたエルドラージという怪物の中でも最強の一体。
エムラクールがイニストラードという次元に召喚されたおかげでイニストラードの生物はみんなエルドラージみたいになって大混乱といった具合。

カードでは月(イニストラードの月は封印とかに使える物質で出来ている)に封印される場面が描かれたものがあり、これはなんやかんやあってあっけなく封印されるんだな、エルドラージもたいしたことないな、そう思われていた。
エルドラージは通常のMTGの世界の法則に縛られない、原初の存在という触れ込みなのにこれではC級怪獣映画のやられ役怪獣ではないか、そういった批判が為されていた。


しかし蓋を開けてみるとどうであろうか?
生物にしか干渉できないとされていたがゾンビをも操るそぶりを見せ、味方側ヒーロー的組織ゲートウォッチの面々も精神波でほぼ完封。
かなり古い存在である鎖のヴェールとそれに付随する鴉の男の精神の声も狼狽しついには諦める。
精神魔道士ジェイスはエムラクールの存在、精神波を擬人化されたエメリアという存在として理解しようと試みるも、意味深な言動を繰り返されるばかりでてんで理解できない。「これは何もかも間違い。私は不完全で、足りなくて、始まったばかり。不毛の怨嗟ではなくて、花が咲くべき。土は受け入れてくれない。私の時じゃない。今はまだ」。?どういう意味だろう。

そして封印の時。なんやかんやでゲートウォッチ達が一致団結して割かしあっさり封印されたように見えた。
しかし、その後の話を見ると、どうやらエムラクールは、封印するための呪文が失敗しそうになった時、タミヨウというプレインズウォーカー(成り行きでゲートウォッチに協力中)を操り、前にタミヨウ自身が死にそうになっても使わなかった切り札の鉄の輪で閉じられた巻物を、元々は次元を破壊する魔法だったのを改竄してマナを与える魔法にして、エムラクール自らを封印するのを助けた、といった具合らしい。

もう、最後の瞬間のやることの捻くれ加減もさることながら、自分の意志で封印されに行ったという事でその威厳を保ったわけだ。
鎖のヴェールもエムラクールを世界創造者と言っていたり、その設定上の意味は深まるばかりである。

エメリアなんかもエムラクールという理解不能な存在の魅力的な、あるいは蠱惑的な一面を出している。
あくまでジェイスが頭の中でゼンディカーで見た彫像のイメージを引っ張ってエムラクールの圧力か放射を擬人化して受け取った理解の形に過ぎないのだけれども。あるいはエメリア、統率者辺りの製品でカード化されたりして。



MTGという製品の都合上エルドラージは当分退場だが、これでいつ再登場させてもドガンと沸かせることが可能になったわけだ。
やはり、カードゲームであっても背景ストーリーは必要だという事。
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  1. 2016/07/30(土) 06:38:11|
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