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ゲームにおけるレベル上げについて

レベル (ロールプレイングゲーム) - Wikipedia
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レベル上げ。特にオンラインゲームなどではレベリングとよく言われるか。
レベル、Wikipediaによると

引用
レベル(level, 略:Lv)とは、ロールプレイングゲームなどにおいて、キャラクターやユニットの強さの段階を表す数値である。

多くの場合、レベルは、敵キャラクターとの戦闘に勝つことにより経験値を得て、その経験値が一定値に達するとレベルが1つ上昇する。レベルが上昇すると、それに伴ってキャラクターのステータス(ヒットポイント (HP)・攻撃力・防御力など)が上昇したり、新たな魔法や技を覚えたりすると言うのが一般的である。

まあそれである。

ロールプレイングゲーム、特に典型的なJRPGにおいてレベル上げはゲーム「システム」の中心的位置を占める。とにかくレベルさえ上げておけば万事OK、というゲームも少なくはない。
どこかで聞いた言説によると、レベル上げによって操作キャラクターが強くなっていくのが強い達成感、カタルシスとして感じられるとか。




しかし、ここでこの記事の本題というか結論というか、この記事で書きたい事というか私の立場というか、私がレベル上げ行為について思っていることを書くと、
嫌いである。

もちろん、ゲームシステムとしてのレベル上げを否定するものではないが、どうにも、特に「出来の悪いレベル上げ」を必要とするゲームにはやるせない思いとなる。他の部分が優れているゲームならばそれでも楽しむのだろうが。


という訳で何故嫌なのかをここに整理して書いていこう。

まず一つ目。ゲーム性という観点から。

そもそもゲーム性って何なんだよって話でありこの言葉を使うこと自体が危険なのだが、ここではゲームにおけるプレイヤーの駆け引きの出来る要素、ぐらいの意味で使う。プレイヤーが苦労したり工夫したり努力したり頭を使ったりすればとても有利になる・面白くなるならばゲーム性が高く、誰がどのようにプレイしても同じようなものならばゲーム性が低い、ということにする。

もちろんゲーム性が低かろうがゲームシナリオやらグラフィック、音楽などで価値が生まれるゲームはある。ゲーム性が高ければそのゲームが良いゲームとは限らない。難易度が高すぎたり、グラフィックが弱すぎればそのゲームの価値は下がるだろう。

ゲーム性を高めんがために他の要素が犠牲になる場合もある。
そして他の要素、シナリオやグラフィック、音楽などと同様プレイヤーによりゲーム性を重視する度合いは異なる。中にはゲーム性の高いゲームは頭を使うから嫌いだという意見もあるだろう。

しかし、ゲームをゲームたらしめる要素がゲーム性であり、ゲームの面白さの重要な部分である。

で、レベル上げとゲーム性。

レベル上げは基本的にゲームクリアを容易にするための行為である。
レベル上げ自体に面白さがあればいいのだが、往々にしてレベル上げは作業となりがちである。そして作業を終えてレベルが十二分に上がれば、RPGならば倒すべきボスは容易に倒せる、という事になる。

ここはゲーム性という言葉の難しさに抵触するところだが、レベル上げはゲーム性、苦労や工夫や努力、思考した行為に入るのだろうか?結局はプレイヤーの感想次第であり、そのゲームにおけるレベル上げがどのようなものであるかにもよるのだが、草原を徘徊して絶対に勝てる雑魚敵をプチプチ潰していくような、十字キーの左右を交互に押しAを連打するだけの行為はそのどれにも当たらない、徒労を含む作業でしかないのであろうか?

挙句、戦闘で普通に戦えば苦労するはずのボス敵を上がり切ったレベルで乗り越えるというのはまたゲーム性を阻害する行為である。

よって、少なくとも出来の悪いレベル上げは、ゲーム性の阻害になり得る。


第二にレベル上げと時間、そして難易度(ゲームバランス)の関係。

レベル上げは時間のかかるものである。
というよりも時間をかければかけるほど有利になるものである。
ドラクエ3で、最初の大陸であるアリアハンで延々とレベル上げをする動画シリーズがあったが、極論を言えば最初にレベルをカンストさせればまずゲームオーバーにはならない。時間という点を無視すれば最もリスクの少ない戦略であろう。

しかし時間は希少である。プレイヤーも人であり時間に追われる身である。
私なんぞはレベル上げが嫌いだと公言し、時間を使うのがケチな「いらち」であり、レベル上げもせず道中で取ったエリクサーの類(なんでもいいがこの場合、入手が有限の強力な消費アイテム)をバンバン使って半分低レベル縛り半分初見RTAのような状態で突き進んだ挙句、アイテムが無くなった段階で凶悪なダンジョンの中でセーブしてしまいにっちもさっちもいかなくなったというオチが一度や二度ではない。

レベル上げ、それ自体が退屈な行為で時間のかかる作業ならば、それで難易度、ゲームバランスを調整するというのは悪手である。単純に難易度は初期設定なりで決めるべきである。
むしろいつでも一瞬でレベルを上げられるならばまだマシではないのか、とも思う。ナンセンスだが。


最後にリアリティ。

リアリティ、本当らしさ。
現実は小説よりも奇なりというが、要するに現実は現実であるが故リアリティの無い話も実際の確率で起きる。現実は人間が思うよりも巨大であり要素が過大であるのでとても真実とは思えないようなことも起きる。

それが現実ならばそれは受け止めるしかないのだが、創作作品でそれをやると現実らしくない、本当らしくない、となってしまう。良い創作は現実よりも受け入れられやすいものである。

RPGはその過半がファンタジーであり、ファンタジーは現実ではありえないことを描くものであり、多少のリアリティの無さはむしろ良好でさえあるが、あまりにナンセンスすぎると受け入れられにくくなる。ナンセンス自体を楽しむような作品ならばまた別なのだが。

レベル上げ、それはゲーム内の意味合いに解釈すると、強力な敵と戦うことで戦闘における経験(経験値)が積み重なり、次戦う時はもっとうまく戦える、といった具合になるか。
しかし、その辺の草原をうろちょろ徘徊して一撃で倒せる雑魚敵を1万2万と葬ったところで何の経験になるのか。一撃で倒せるとは言っても実際にはなかなか危険な体験だと思い込むにしても、十字キーの左右を交互に押しながらAボタンを連打するだけの行為で、プレイヤーはそれを実感できるのであろうか?

やや余談だが、例えばドラクエのメタルスライムのような経験値の高い敵とはどういう意味なのだろう。強い敵が経験値が高いのは、より強力な敵と戦えばより学習するところも多いという具合なのだろうが、銀色に輝くすばしっこくて固いゲル状のモンスターを倒せばより多い経験となるとはどういうニュアンスなのであろうか?

RPGにおける数字にはヒットポイントなどすんなり理解しがたい数値も多いが経験値もその一つである。
それがレベル上げという行為の中で極限までナンセンスになりかねない。



こんなところか。まあまだあるかもだが。
まあ色々書いたがレベル上げを否定するわけではなく(功も多い)、難点を回避しているゲームもある。
実際のプレイの上で長い時間レベル上げを指せるならばレベル上げ自体を面白くさせてほしいし、あえてレベル上げを意識せずとも十分に上がるぐらいの方が良いと思っている。
なんやかんやでRPGは、嫌いではない。レベル上げはまあ嫌いな訳だが、物語の世界観を描写したりその中でシナリオを展開したりするには良いジャンルであり、他にも楽しむ要素は多いからである。

一要素のみが最高なゲームもまたいいものであるが、全ての要素が良いゲームはより良いものだと私は信じている。レベル上げをゲームでさせるならばそれが必要なのか、面白いのかそれをもう一度考えて見てほしい。
私にとって「出来の悪いレベル上げ」は苦痛であり退屈であり徒労であり、貴重な時間をゲームをつまらなくさせる事に費やす不条理な行為である。それが故にレベル上げをせずにプレイしても苦痛しかないというのであれば、これはもはやどうしようもなくなってしまう。
私個人の意見ではあるが何かの参考になれば幸いである。
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テーマ:ゲーム - ジャンル:サブカル

  1. 2016/03/22(火) 22:38:46|
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コメント

No title

なかなか共感できる意見が多いですね
私はレベル上げ自体は嫌いではないのですがゲームバランスを崩すところが嫌なところですね
プレイヤー側が強くなれば達成感というか、満足感が生まれて強くさせたいんですがやりすぎると敵キャラが弱くなって手応えを感じさせてくれずに萎えてしまうんですよね
強敵との相手とかラスボスとか臨場感高まってる時にあっさり倒すともうね・・・
ただそのまま強化とかせずにゲームを進めていくのも味気ないっていうのが相反してるっていうか・・・

じゃあ難易度が選択できるゲームならハードモードとかやれば満足できるかって言ったらそうでもないし
モノによっては最初から高難易度を選んだりしますがそれはそれでレベル上げしても難しいし、時間が取られるっていうのも問題かな。難しいのがやりたいっていうわけでもないしなぁ

あと最初にレベル上げは嫌いではないって言いましたが自分はRPG自体が苦手でもっぱらARPGとか要するにアクション主体のゲームしかやらないですよね
昔はやってたりしてたんですが記事で書いてるように”十字キーの左右を交互に押しAを連打するだけの行為”は嫌いですね
自分にとってアクションであればレベル上げを楽しくする要素の一つであると言えるかな(完全に個人の意見だが


つらづら文句を文章に書きましたが実際はしょうがないっていうか、皆が満足できるゲームバランスを作るのは難しいんだろうし、不満というよりちょっと思うことがある程度です
  1. 2016/03/23(水) 18:31:25 |
  2. URL |
  3. #-
  4. [ 編集 ]

Re: No title

> なかなか共感できる意見が多いですね
> 私はレベル上げ自体は嫌いではないのですがゲームバランスを崩すところが嫌なところですね
> プレイヤー側が強くなれば達成感というか、満足感が生まれて強くさせたいんですがやりすぎると敵キャラが弱くなって手応えを感じさせてくれずに萎えてしまうんですよね
> 強敵との相手とかラスボスとか臨場感高まってる時にあっさり倒すともうね・・・
> ただそのまま強化とかせずにゲームを進めていくのも味気ないっていうのが相反してるっていうか・・・

コメントありがとうございます。
レベル上げの良いところはキャラクターの成長がプレイヤーの労に見合った対価として実感できるという点(やや言い表しにくいですがまあ)ですが、安易に実感できるほど操作キャラクターが成長してしまうと倒すべき敵キャラとのバランスが崩壊する、という構造は問題ですね。
私なんかは進めればいい程度にしかレベル上げもしません(あまり操作キャラが強くなっても嬉しいとは思わない性格?)が、そういったプレイヤーの志向で難易度が変わるというのもおかしなものです。

> じゃあ難易度が選択できるゲームならハードモードとかやれば満足できるかって言ったらそうでもないし
> モノによっては最初から高難易度を選んだりしますがそれはそれでレベル上げしても難しいし、時間が取られるっていうのも問題かな。難しいのがやりたいっていうわけでもないしなぁ

ですね。難易度はプレイヤーのスキルにとってちょうど良いレベルであるべきなのに、レベル上げでバランスを取れといわれているようなものですし。
確かに高難易度モード低難易度モードで解決できる話ではない感じも大きいです。それはレベル上げを沢山するか否かという選択肢ではないはずですし、それ故求めるものも違うということでしょう。
そして今の世の中ゲームに、特にその中の退屈な作業に時間がとられるというのは避けたいものです。

> あと最初にレベル上げは嫌いではないって言いましたが自分はRPG自体が苦手でもっぱらARPGとか要するにアクション主体のゲームしかやらないですよね
> 昔はやってたりしてたんですが記事で書いてるように”十字キーの左右を交互に押しAを連打するだけの行為”は嫌いですね
> 自分にとってアクションであればレベル上げを楽しくする要素の一つであると言えるかな(完全に個人の意見だが

そうですね。私は記事内で単純化して「出来の悪いレベル上げ」と範囲を狭めましたが、ARPGのようにレベル上げ中も楽しめるような構造ならそう問題ではないわけです。あるいは出来が悪くないレベル上げなわけですから。

十字キーの左右を交互に押しAボタンを連打するレベル上げ、レベル上げが嫌いになったのは思い起こせばドラクエ6でムドーにボロクソに負けてゲントの村前でレベル上げをしていた時でしょうか。あのゲームはムドーを倒してからは職業システムで色々キャラに成長にもゲーム性が出てくる訳ですが、ムドーの前では装備とアイテムを除けばひたすらレベルしかなく、ムドーを倒すにはレベルを上げるぐらいしか考え付かなかったわけです。アレは屈辱とともに強く記憶に残っています。
ドラクエ6は世界観や設定など好きなゲームなのですが、あそこでのレベル上げは退屈で怒りすら覚えました。一種のトラウマとまでいっていいでしょう。

> つらづら文句を文章に書きましたが実際はしょうがないっていうか、皆が満足できるゲームバランスを作るのは難しいんだろうし、不満というよりちょっと思うことがある程度です

どうしても万人が満足できるように作るのは難しいです。少なくとも典型的なJRPGは構造的欠陥としてレベルの問題がある気がします。
レベル上げ以外の方法でどうにか進めるなどがあればいいのですが。もちろんレベルを上げてもいいとして。この辺りはやはりゲーム制作において重要な点な気もします。いつか書こうとして書けていないゲームにおける難易度の問題にも関わってきますね。
  1. 2016/03/23(水) 19:59:47 |
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  3. たていと1 #-
  4. [ 編集 ]

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