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ぷよぷよの版権問題及び欧米圏での普及の支障について

ぷよぷよ - Wikipedia
Puyo Puyo - Wikipedia, the free encyclopedia 英語版

魔導物語 - Wikipedia
D4エンタープライズ
落ち物パズル - Wikipedia
Kirby's Avalanche ニコニコ大百科

お茶妖精 海外ゲーマーの疑問「ぷよぷよはなぜ米国で人気が出ないのか?」



ぷよぷよ。落ち物パズルゲームの金字塔である。
落ち物パズルゲームというとその元祖で今は無きソビエト連邦で生まれ今もなお落ち物パズルゲームの代名詞とされるテトリス、任天堂の大人気キャラクターマリオが配管工だったはずなのにいつの間にか内科医になって明らかに過剰投与としか思えない量のワクチンを使ってウイルスを消していくドクターマリオ、そしてぷよぷよといった具合か。
他にもコラムス、パネルでポン、ボンブリス、ヨッシーのクッキー、ヨッシーのたまご、ワリオの森、パズルボブル、ミスタードリラー、メテオス、ぐっすんおよよ辺りも落ち物パズルに入るか。
ややマイナーだがボンバーマンのぱにっくボンバーも私はやや好きだった。ぷよぷよ亜種という事になるのだろうか。

ぷよぷよのゲームデザインについて事細かく書くつもりもないが、要するに4つ繋げて消す、それで消えた分は埋まってそれでまた消えたら連鎖で高得点という具合である。


この記事で語りたい内容は、ぷよぷよというゲームの歴史的経緯、及びそれによってもたらされた解消困難な歪みについてである。
落ち物パズルゲームはルールの開発が大きくものを言い、それ故か真似が簡単で権利問題に発展する例は少なくない。
テトリスなどもライセンスの関係で任天堂とアタリ(及びそこから認可を受けていたセガ)がぶつかった話があった。


ぷよぷよはコンパイルが元々作ったゲームである。ディスクステーションというコンパイルのやってたパソコンソフトシリーズであり雑誌であるそれにのってた読者投稿ゲームに着想を得て、コンパイルの社員が作ったドミノ牌のゲームが遊べる段階になって全く面白くなかったので開発が中断されたわけだが、それを魔導物語のスタッフが落ちてくるのを魔導物語の雑魚敵、ぷよにしてシステムも一新したことでぷよぷよが作られた。
ややドクターマリオに似ているシステムのため危険視されたが、MSX版の他にファミコンディスクシステム版で出すことで任天堂の許可を取った形になる。

その後色々あってブラッシュアップしたものがアーケード版、メガドライブ版から始まるぷよぷよが出た。ぷよの色数が5色に改められた他、上記の所謂プロトタイプ版ではせいぜいパッケージぐらいにしか顔出ししていないアルル達魔導物語の面々がゲーム中で印象深く活躍するようになった。
ストリートファイターⅡなどでゲームセンターでの対戦プレイ文化が流行っていた中でぷよぷよはかなりの人気を博した。

その後、相殺システムを組み込んだぷよぷよシリーズの基本ともいえるぷよぷよ通、アニメーションを向上させたぷよぷよSUNなんかでシリーズを出していき、コンパイルが急成長した訳だが、まあ調子に乗った結果破産したらしい。

で、問題はここからで、コンパイルはぷよぷよシリーズの知的財産権をセガに売却したわけだが、ぷよぷよシリーズ以外の、魔導物語も含む旧コンパイルの知的財産権は別の会社(アイキ)に譲渡されたことだ。ちなみにアイキも破産して結局今はD4エンタープライズというところが持っている。

この結果、おかしな状況が生まれた。ぷよぷよに登場する魔導物語のキャラについてである。
ぷよぷよシリーズに登場した魔導物語のキャラの権利はセガに、それ以外の魔導物語のキャラはセガは持っておらず魔導物語という単語も使用できない。
アルルやシェゾ、サタンなどはセガの出すぷよぷよで出れるが、その背景世界たる魔導物語は使えないという具合になっている。話によると、アルル・ナジャ、シェゾ・ウィギィィというのがフルネームなわけだがそのナジャやウィギィィも使えないらしい(シェゾの本名の古代魔導語での意味である神を汚す華やかなるものというのは使っていいらしくドラマCDなどで使われてるとか)。

もちろんだが魔導物語の続編も簡単には作れない。ぷよぷよには主要キャラのほとんどが出てるのだ。
D4エンタープライズの元でコンパイルハートが聖魔導物語というのを出していたが、主要キャラのほとんどがいない中で無茶だったと言えよう。
一応、どうにかセガとD4エンタープライズが共同でという形ならできる訳だが中々やれない立場にある。ベタ移植を出すぐらいが関の山といったところか。
セガが権利を買うにもそこまでの価値はないか、それをD4エンタープライズ側が拒んでいるのか。

『ぷよクエ』公式ニコ生でキャラ人気投票の最終結果が発表! 次期アップデート情報も公開
電撃オンライン2015年4月の記事だがこれを見てもわかる通り魔導物語のキャラは今なお高い人気を誇っている。まあ概ねコンパイルのぷよぷよシリーズでの活躍の結果なわけだが、現状はこのようなデッドロックにかかった状態になっている訳だ。
アルル達の話は、特に何も完結していない。しかし続きが描かれる可能性は期待薄なわけだ。ぷよぷよの中では別として。そしてぷよぷよというゲームの中でさえ彼女らの制限は大きいのだ。


そして、ぷよぷよの海外展開について。
ぷよぷよは、アジア圏は別として、英語圏、欧米ではあまり人気が無い。
そのキャラクターが可愛すぎるから少女向けか何かかと思われる、といった具合だという。パネルでポンがキャラが何故か少女向けアニメっぽくて対象層のほとんどにドン引きされて人気が無かったのと同じ理由である。アレは何のつもりだったんだろう。
実際、SNES時代に出されたKirby's Avalancheはす~ぱ~ぷよぷよのキャラをカービィに変えた代物(ぷよだけはそのまま)だが、それはかなり人気であるらしい。他にも魔導物語のキャラを避けた海外展開版ぷよぷよは何個かある。

日本では、あまりぷよぷよのキャラが少女向け過ぎるという言は聞かない。何故なのか?
それはやはり魔導物語のキャラであったから、だというのが理由ではないかと思う。ギャグが多くそこまで難しいわけではないRPGだが、実際日本の2DダンジョンRPGとしては歴史的橋頭保の一作品であり、オートマッピング、ファジーパラメーター、そしてあの時代にボイス付きと画期的な点も多く、その時代のRPGの硬派なノリを少なかれど引きずっていた。アルルはダンジョンに潜り宝を漁る冒険者の類なのだ。
古典的ファンタジーを背景設定として持つアルル達がいるからこそ魔法学園世界観のアミティや現代地球っぽい世界観のりんご達も映えるのだ。

で、魔導物語だが基本的に海外展開されていない。そのバックグラウンドを受け取れない海外のプレイヤーから見るとキャラクターがおちゃらけ過ぎているように見えるのだろう。
そして上記の権利問題によって今後も海外展開の目は薄い。

欧米圏がマッチョな感覚だからキャラが受け入れられないのではなく、背景も出さずああいった特殊なキャラを受け入れるのは難しいという感じだ。
それに更に悪いことに、ぷよぷよの海外版が出にくい理由ももういくつかある。魔導物語から受け継いだぷよぷよの要素、ボイス付きであるというところ、そして面白おかしい漫才、その二つが海外版を出す際に翻訳のコストとなって圧しかかる。
もちろん売れるのならばそのぐらい屁でもないだろうが、まあ上記理由により売れないとわかっている。

キャラが理解されずキャラを理解させるためのゲームも出せない。
これまたデッドロックな訳だ。



パズルゲームのゲーム性はシステムが肝要である。
しかし、プレイヤーをゲームさせるまでに持っていくのはそれを取り巻く因子、例えばキャラクターな訳である。
ぷよぷよ、及び魔導物語という偉大なゲームシリーズのためにも、一刻も早くこの状況が解決されることを願いたい。まあどうにもならないからこういう状況なのだろうが……
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テーマ:ゲーム - ジャンル:サブカル

  1. 2016/02/25(木) 01:31:00|
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