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マジック:ザ・ギャザリング。「プロツアー『ゲートウォッチの誓い』」でなんか凄いことになってる件について

プロツアー『ゲートウォッチの誓い』 マジック:ザ・ギャザリング 日本公式ウェブサイト
プロツアー『ゲートウォッチの誓い』 トップ8プレイヤーデッキリスト(モダン)


2T目難題の予見者 エルドラージ丼
1T目エルドラージのミミック、2T目難題の予見者 エルドラージ定食
1T目エルドラージのミミック、2T目難題の予見者、3T目現実を砕くもの エルドラージフルコース
1T目エルドラージのミミック×3、2T目猿人の指導霊捨てて現実を砕くもの エルドラージ満漢全席

うむ。

このブログを見てる人はあまりマジック:ザ・ギャザリング、MTGに詳しい人は少なかろう。
実際、私もマジックオンラインでちょろちょろやる程度でマジックプレイヤーとは言い難い。
しかし、MTGのプロツアー、賞金付きのMTG最高峰のイベントをニコニコ生放送で見ていたら物凄いことになっていたので、ここでは知らない人向けに、乏しい知識で出来得る限りわかるように説明したいと思う。


MTG。トレーディングカードゲームの元祖である。遊戯王やポケモンカード、ガンダムウォーにデュエルマスターズなんかの源流である訳だ。最近では電子TCGであるハースストーンなんかも有名か。

MTGは毎年何セットかパックが発売されカードが増えていく。その中から60枚(以上)でデッキを組み対戦する。
それ故、どんどん様々なカードが使えるようになっていき、古いカード資産を持つプレイヤーばかりが有利になっていき、そのままでは初心者が入りにくくなる。
それにカードが多くなることで壊れたデッキも多くなる。

それを防ぐためにフォーマットがある。少なくとも賞金のかかる競技マジックではこれが使われる
ヴィンテージは全ての時期のほとんどのカードが使える。アンティ(賭け)カード、銀枠(冗談カードなど)、その他完全にTCGではないカードを投げるカードとかクソだるいサブゲームを引き起こすカード以外は、強すぎるカードは一枚制限だったりするが、全て4枚使える。

レガシーは、これも全ての時期のカードが使えるが、ある程度壊れたカードは禁止されている。

モダンは基本セット第八版とミラディン呼ばれるセット以降が使えるデッキである。環境の多様性と健全性を保つためという名目での禁止カードが多いことで有名である。今回のプロツアーのフォーマットもモダンである。

スタンダードはMTGの主力フォーマットであり、直近二年ぐらいに発売されたセットのカードしか使えない。
時間が経てば使えないセットが増えていくことが最大の特徴であり、常にプレイヤーは新しいカードを買っていく。

他に、リミテッドという方式で、その場でブースターパックを開封してデッキを作ってプレイするフォーマットで、ドラフトとシールドと呼ばれるものがあるが省略する。

主なものはこんなところで、他に100枚一種類ずつのデッキを使う統率者戦や、それとは別に非公式フォーマットも多い。



プロツアー。優勝賞金は4万ドル。MTGのプロプレイヤーはそれに備えてデッキを作る。
今回のアトランタで行われるプロツアーはリミテッドとモダンが行われる。

しかしその直前、強力なモダンのコンボデッキの二つ、「双子」と「アミュレットブルーム」のキーカードが禁止されてしまう。
これによってモダンのメタゲーム、それぞれのデッキには相性があり、フォーマットのカードプールや流行により勝てるデッキは異なる、がわからなくなった。

混迷としたメタゲームの中、プロたちが集まるプロツアーで環境のメタゲームの前提が見える。
3日間かけて行われるプロツアー。TOP8のモダンのデッキがこちらである。

無色エルドラージ
無色エルドラージ
無色エルドラージ
青赤エルドラージ
青赤エルドラージ
親和
親和
昇華者エルドラージ

偏りまくっている。最新セットで強化されたエルドラージが隆盛している。しすぎている。
禁止された「双子」は禁止される前はモダンの前提ともされ、4T目に無限コンボをして勝てる上に相手の妨害も得意だった。
それが禁止されたことでより速いアグロデッキが強化された。この辺りは多くのプロが読めていたようだが、エルドラージを持ってきたプロの数32人で3位タイで全体の8%。
しかしTOP8には6/8。なかなかのやりすぎである。ちなみに親和を持ってきたプロは51人で一位タイで全体の13%。

この内無色エルドラージはChannelFireball(もっとも有名なMTGのプロチームであり、その名前の由来はMTG黎明期の1ターンキルデッキから)らのチームが作ったものでサイドカード含めて75枚すべて同じである。日本人の殿堂プレイヤー中村修平も使っている。
青赤エルドラージは新興プロチームEast West Bowlが作ったデッキで、かなり奇妙なカード、リミテッドレベルと言われるカードなんかも使ったデッキである。
親和はアーティファクトを多く使ったデッキでこれも早いターンに行動する。
昇華者エルドラージは相手の追放、古い用語ではゲームの外部に送ったカードを戻すことで効果を発揮するエルドラージを使ったデッキだが、まあそれを使っているというだけでメインという感じではない。

マジックには五色、白青黒赤緑の色がある。アーティファクトは基本無色がエルドラージは次元と次元の狭間、久遠の闇から産まれたクトゥルフめいた生命であり色が分かれる前から存在していたため無色である。
無色マナだけでは色付きのカードは唱えるのは難しく、色付きのマナならば不特定マナのみ要求するアーティファクトも唱えられる。それゆえ無色マナを出す土地は有色のマナを出す土地よりも有効な効果を持っている。
しかし新製品ゲートウォッチの誓いで無色マナでないと払えないエルドラージ達が追加された。無色マナを出せる土地は少なくそして有色のカードと組み合わせにくく、それ故強く作られた。
で、強力な無色マナを産み出すカードがあるモダンですさまじく活躍している訳だ。


色を要求してカードの効果により無色のエルドラージもあるが、親和も無色なので実際全て無色である。まあスペルには色付きもあるし色付きのアーティファクトクリーチャーとか場に出ない赤いゴリラとかもいるが……


そしてエルドラージデッキ。




今回はエルドラージアグロだが、エルドラージは環境が遅くなれば中速、低速のデッキもある。
エルドラージのミミック、難題の予見者、現実を砕くもの、エルドラージの寺院、ウギンの目は全員4積みである。
他にも強力なエルドラージで固められている。
青赤エルドラージはかなり奇妙な構成でプロたちも驚くほどであった。


こういう結果が出たことは、このプロツアーとしては面白かったかもしれないが環境を強烈にゆがめているように見える。
エルドラージ用に対策を組み次の大型イベントでどうなるか。それでもエルドラージが強すぎれば何かのカードが禁止という事になるだろう。

ネクロの夏MOMAの冬、フェアリーの冬……これら環境を破壊して専有したデッキたちのようにエルドラージの冬が来るか?モダンで?

この記事を書いている段階でまだプロツアー『ゲートウォッチの誓い』の優勝者は決まっていない。
これからもMTGには注視したい。


※3日目最後まで見たが、ただ一人の無名の選手ジャアチェン・タオ/Jiachen Taoが自身で雛形を作り新興のプロチームと調整した青赤エルドラージで最強チームCFBの無色エルドラージに三回当たって勝って優勝した。感動した。
あのデッキ構成には誰もたどり着けなかった。ほとんどリミテッドカードみたいなのがウギンの目にエルドラージの寺院その他諸々の支援を受けてモダン最強のデッキとなる。
環境自体はぶっ飛んだ感はあるがこのプロツアーはすさまじく面白かった。
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テーマ:ゲーム - ジャンル:サブカル

  1. 2016/02/08(月) 01:16:52|
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