ネット世代の雑評論

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「ほんのり!どんぱっち」読んで感想

ほんのり!どんぱっち ニコニコ大百科
ふわり!どんぱっち - Wikipedia

少し昔、週刊少年ジャンプにボボボーボ・ボーボボと言う作品が載っていた。
ナンセンスギャグの極北で、一時期はかなりの人気を誇った。アニメ化もされ、その狂気的な作風に海外のアニメファンからは作者がヤクをやっていると確信されていたとも聞いた。

続編なども出て、その内マンネリ化して終わった印象である。
その後、作者の澤井先生はチャゲチャとかいうジャンプでも前代未聞の8週打ち切り漫画を描いていた。ボーボボのノリは失敗するとひたすら寒いのだろう。

その後、色々あった後、最強ジャンプ創刊号から、ボーボボのスピンオフであるふわり!どんぱっちが連載される。
最強ジャンプは、小学館のコロコロや講談社のボンボン(もう無いが)などと同じ、小学生向けの漫画雑誌である。
ふわり!どんぱっちはボーボボのサブキャラクターである首領パッチが主役となって、現代日本を舞台とした日常ギャグをやる話である。そう、ギャグのジャンルが変わってしまっているのである。絵柄も話に合わせてリアル、あずまきよひこのよつばとみたいな感じに。

そして集英社のWEB漫画雑誌ジャンプ+にほんのり!どんぱっちとタイトルと設定を若干替えて連載を移行した。

ふわり、ほんのり。この二つはボーボボでのナンセンスハイテンションギャグの設定を逆手にとって日常ギャグをしているというメタ要素もある。特にほんのりでは強く意識されている。

ボーボボの世界観は北斗の拳のパロディとしてそれらしい世紀末風で、それとは別に登場キャラはほぼ狂人しかいなかった。
ふわりやほんのりの世界観は現代日本。主人公の首領パッチは結構おかしな奴でそもそも人間ではないが、割かし一般常識を持っている。


ほんのり!どんぱっち。一巻で完結な訳だが、後半でボーボボ世界観のキャラクター達が登場してくる。
まあボーボボの世界観は何でもありなので無理やり来ても不思議ではないが、逆側から考えると異常事態である。しかし、そういえば首領パッチも既に異常である。
とはいえ、そのキャラクター達、破天荒や黄河文明達も作品に合わせてかどこか一般常識をわきまえている。ほんのり!どんぱっちでの首領パッチもまたボーボボの世界観からきたらしい。

時折、回想などでボーボボのようなギャグ描写が描かれるが長く続かない。
どうやらほんのり!どんぱっちでのボーボボの世界は、原作よりも過酷な戦いとなったらしい。


そうして最終話でボーボボの主人公、ボボボーボ・ボーボボが首領パッチに合いにやってくる。
一応ボーボボは現代日本世界観での振舞い方をわきまえてはいるようだが、ノリが首領パッチとは違う。
どうやら首領パッチはボーボボの世界観で何かあり(仲間の死?)、心境の変化のため戦いを止めこっちに来たらしい。

二人の態度は作品の作風の差を表す。
作者がボーボボではやっていけなくなったからほんのり!どんぱっちを書いている、そのように感じなくもない。
ギャグ漫画家というのは精神を病むとも聞く。ましてやナンセンスギャグの極北たるボーボボは命を削っただろう。もうそのような戦いは出来ない、そういうことかもしれない。

とはいえボーボボの世界からこっちにこれてないところ天の助は、回想的な話にしか登場しないがはっきりボーボボの作風のままである。
ボーボボ自身もそんな感じで、作者もまだそういう心、ボーボボのような作品を書く志を完全には捨て去っていないということかもしれない。

この作品に作者の苦悩を見た。
そういう風に楽しむのが正解かどうかは別として、かなり楽しむことが出来た。
漫画家ならば何か描かなければいけない訳だが、常に同じものが描ける訳ではない。
考えて、苦悩して、先へと進むしかない。この作品はそういった意味での、ボーボボとの決別であり、作者の決意表明なのやもしれない。
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テーマ:読書 - ジャンル:サブカル

  1. 2015/08/08(土) 16:02:55|
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