ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

「ダンジョン飯」第一巻、やっとこさ買えたので軽く感想

ダンジョン飯 - Wikipedia

発売日に初めて店頭で見たときはかなり興味をそそられたモノのファンタジーでグルメってリアリティの面から大丈夫なのかと危惧して買わなかったら、なんか各所ですげー話題になってて改めて買いに行っても売切れてたから重版を待って買った。
Kindle版買っても良かったんだが、電子書籍はなんか落ち着いて読めなくてなあ。


という訳で軽く感想。
まあ、あらすじや概要なんかは冒頭のWikipediaの記事でも読んでね。

まず、一つ。
ファンタジー作品、剣と魔法の世界で無視、あるいは軽視されがちな食というテーマに挑んだことが興味深い。
というか、食だけではなく生態系だとか魔物の生態だとか、あまり従来のファンタジー作品では扱われない、その異世界がどうなっているのか、ということへの描写が深いのが面白い。

そりゃあ、強大なモンスターと闘ったり奇妙な古代遺跡の謎を解明したり魔法の神秘に触れたりするのは、派手で面白い。
しかし、ファンタジー世界、新しい世界を一つ作るならば他にも描写すべき、設定が必要なところがある。というか、本当に新しい世界を描くならばほとんど全ての事象に新たな解釈を付け加える必要がある。
実際的にはそんなことをしても労力に合わないと判断されるのか省略されるが、よく出来た設定のある作品は楽しみに深みがある。
近代ファンタジーの祖(ここで言う近代ファンタジーとは近代に書かれたファンタジー作品という意味で世界観が近代という意味では決してない)、トールキンの指輪物語ではエルフ語など、割ときっちりとした言語まで作られている。もっともこれはトールキンが元々言語学者であったからこそできた離れ業ではあるが。

ダンジョン飯ではモンスターとの戦いなんかもあるが、その辺は読者の共通認識がありパラパラ読み流してもいいが、主要なテーマはモンスターを喰らうというところである。
きっちり料理して、現実世界では使えない(類似の料理は出来るだろうが)レシピまで載せて、その食後の感想まで描かれている。
まあグルメ漫画と言えばそうである。読者は決して食べることはできない料理だが、果たして他のグルメ漫画を読んだ読者がそこで出てくる料理をどれほど食べるのか?まあ大きな問題ではなかろう。

食という身近なテーマを描くことで、現実とは異なるファンタジー世界に生活感、日常感が産まれる。ファンタジー世界をより良く体験できる。
読んでいて面白いのはその辺があるのだろう。


第二にキャラクター。キャラ、登場人物は創作作品の要である。
本作の主要登場人物は戦士っぽい人間のライオス(魔物マニア)、魔法使いの女エルフのマルシル(ツッコミ役)、所謂ホビットっぽい種族であるハーフフット鍵師のチルチャック(割と普通)、ドワーフの料理研究家センシといった具合である。
人間、エルフ、ホビット、ドワーフと本当に正統派というか指輪物語の直系のファンタジー世界観の正統派種族パーティといった具合である。何となく職業とかみてるとWizっぽい感じも。

エルフのマルシルが、なんというか色々反応が過敏で笑えてよい。
魔物料理ということでややゲテモノっぽくもある(見た目はまあそんなでも無かったりするが)。そこで拒否感を示しながら空腹に耐えかねて食べてあらおいしいという役目なわけだ。
割と残念美人感もあって好きなキャラである。



ファンタジーのこういう世界観は、読者にとってもはや既知のもので例えばグリーンスライムと書いただけで、ああアレねと想像できてしまう。
それの詳細を描くことを既知のモノの再解釈ということになる。
架空のものでありながら新たな発見がある訳だ。

現代におけるファンタジー作品にとってそこが重要な点となってくるだろう。
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  1. 2015/02/07(土) 17:44:56|
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