ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

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2chのスレとかまだ炎上してるなあ。私がその話を掘り起こしてもしゃあないし、実際大して調べてないから言うことはないんだが、2ちゃんねるのスレッドというコミュニティが潰れてしまったのは色々痛いよね。
いくつかの話題でそういうことになっている。まあ、それもまた匿名掲示板の形である。

一応、その話題で話持ってこられてもアレなので、私のスタンスを書いておくと、作者と作品は別個のモノとして分けられる、とだけ。

ああ、そうそう、ネタバレ注意。むしろネタバレ書くために記事書いてるような節があるから。
このブログでは特に書いてなくてもなんかのネタバレとか書いてたりするから注意。なんかネタバレ書くときに空白改行で伸ばしたりとか続きをクリックさせるとかあるけど、私はそんなことはしない。
どんなに気を付けていても何かから話が漏れて来て、一を聞いて十を知るということもあるし、どうやったって無駄なのだ。ならば制約もまた無用ということで。



前置きが過ぎた。では始めよう。
今回は本格的にクースラがフェネシスに惚れてからの話であり、そこで惚れ薬とかいう話題を持ってくるあたり絶妙である。最近、性愛という段階にまで踏み込んだライトノベル多い?気のせいか。というか昔からあるか。
この作者はミステリー小説染みたトリックの面白さも大きいが、繊細複雑な感情描写もまた上手い。まあ私はその辺はそこまで好きじゃないのだが。

そしてクリスタルガラス。まあガラスで錬金術となるとクリスタルガラス、というのは容易に想像できる。流石に途中で気付いた。ウェランド達にもわかったということは実際それほど難易度の高いトリックとして書いているわけでもないのだろう。
クリスタルガラスを作るのに鉛が必要というのも、常識かどうかは別として私は知っていたし。化粧云々は昔の化粧に酸化鉛の白を使うのがあったというか一般的なんだったっけ?ちなみにいうまでもなく肌に悪い。
まあウランガラスという手もあるかもだが。
サファイヤガラスとかなってくると時代が違ってくるか。硝子職人が扱う代物でもなくなる。次世代のアイフォンに使われるとかいううさんくせー噂もあるんだっけ?
まあ予想できたとはいえ、まさしくこの作品らしい「錬金術」であり、興味深く読むことができた。
惚れ薬云々は今でいう幻覚剤か麻薬?なるほど「錬金術」はあくまで科学の前段階として扱っていくつもりなのがよくわかる。そのなかで確実に現実にはいないフェネシスはどういう役割を果たすのか。



レギュラーキャラクター総評。
クースラ。
相変わらずプライドばっかり高いクソチンピラしてて好感が持てる。ウェランド達に煽られてナイフに手が伸びた辺りとか最高である。
卑怯で臆病で意地も悪いが、それでもこの作品の主人公たるべき倫理観、目標、感情、実行力を持つ。
一々台詞が凝っている。捻くれきった精神をよく表している。
金で解決という辺りも狼と香辛料から続くやり口として好きである。後ろ盾を使って好き放題やったかと思えばしっかり惚れ薬の製法とか流してたりするあたりも中々。現実に根差しながら空想の世界に飛び込む。だからこそ偉大な発見ができるのか。

ウェランド
今回特に何かやったというほどでもないが、クースラのことを一番わかっているというのがよくわかる。
一番世渡りが得意というか。

イリーネ
クースラと同行する期間も長く、描写が増えている。
なんやかんや言って乙女。ただし冶金オタク。
ウェランドとくっつく?それも嫌な夫婦だが。冶金夫婦。

フェネシス
まあヒロインだが、今回大きな活躍というほどの何かはなかった。まあ前巻大活躍したしね。
ショートカットにして女装少年風少女に。うむ。危険な香りが。


今巻は、異端審問官アブレアの足跡をたどる話の最初にして、これからの話のテンプレートというか、原点回帰的なシンプルさというか、わかりやすく書かれている印象がある。
描写も主人公クースラを中心に為されており、これから錬金術関連のネタが見つかれば旅しながら話が幾らでも、という訳でもないが書いていけそうである。
今後は旅の職人に変装してアイルゼンの命でアブレアの足跡を追っていく感じで続いていくと思われる。
なんか密偵とかも味方に使ったりして色々話の構造が便利。
その流れの中で4人の主要キャラクターたちの関係はどうなっていくのか。旅の終着点は、「マグダラ」にたどり着けるのか。

いつもの面白さだけでなく読後感が非常に良かった。
第Ⅶ巻以降にも期待して注目である。
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テーマ:読書 - ジャンル:サブカル

  1. 2014/09/10(水) 23:50:07|
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