ネット世代の雑評論

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キルラキルのベタさ、ストックキャラクターについて

キルラキル - Wikipedia
ストックキャラクター - Wikipedia
ステレオタイプ - Wikipedia
役割語 - Wikipedia

キルラキル。2013年10月から始まった学園バトルアクションアニメで、中々人気を博しているようである。
実際私もかなり好きで毎週見ている。

キルラキルは、かなり意識的に、過去のフィクションやベタな演出・ストーリーに凝った作品である。
昭和のサブカルチャーを下地に、番長やらスケ番やらが跋扈し、生徒会長が学園のトップで…… とまあ過去幾度となく繰り返された設定である。もはや使い古されすぎて今では少ないほどとも言える。巨大学園モノというのも前例は少なくなく、読んだことは無いが蓬莱学園とかが想起される。一時期パクリ騒動などもあったが、実際どこにでもあるような作品背景だということだろう。

そういったベタなものを再構築して、強烈なアニメデザインで魅せる(あるいはパロディする)というのがキルラキルの面白さ、本質ではないか。そうも思える。
Wikipediaを読むと、男組やら学園抗争モノの漫画を資料にしたり少年ジャンプの異能バトル漫画手法を取り入れたりしているらしい。ただの良いとこどりではなく、そういった下地がある人向けに何かを作っているというのがあると思う。ある意味では懐古的?

という訳で、この記事ではキルラキルの、フィクション典型的なキャラクター、ストックキャラクターを考えていく。


主人公の纏流子は親の仇を追う一匹狼のスケ番転校生。女性であるというのを除けばスゲーベタな主人公とも言える。
その親である纏一身はいささか異様すぎる風体だがマッドサイエンティストそのものである。
主人公自身が世界観と大きく結びつき、それを追う事でストーリーが進行していくというシステムだ。

当面のボスである本能寺学園生徒会長、鬼龍院皐月は、物凄く生徒会長らしい生徒会長である…… 女性であると言う事を除けば。まあ現実的に言うとこんな生徒会長いねーが、あくまで学園抗争モノの生徒会長と考えれば典型的といえるかもしれぬ。
それに四天王なんかがいる辺りも、不自然だがだからこそらしい、それらしすぎる。
個性豊かな四天王も、またベタである。
風紀委員の蟇郡苛は四天王にいかにもいそうな超大柄の男で、風紀委員らしい堅物である。猿投山渦は快活なバトルジャンキーでともすれば主人公にも見える、これもまた四天王らしい。犬牟田宝火はいかにもなギーグ、いわゆるスーパーハッカーをしていて、四天王にはこういう邪道な奴がいるものである。で、紅一点に蛇崩乃音。
もちろんそれぞれ個性的な面もあるが、基本設定、一番表面に出ているデザインはあくまでベタなそれとしている。

他にもあげればもっとあるが、現在最新話である14話に出てきた神戸、京都、大阪の高校の面子、及び描写などは馬鹿馬鹿しいまでにベタで笑える。
特に方言を方言らしく、きっちり使わせていたのが興味深い。実際どんな地方でも、現在あれほどコテコテな方言は使わないものである。要するに、関西人を関西人らしく見せるための役割語という訳だ。
別に、キルラキルの大阪描写は作り手側の偏見ではなく、大阪に来たということを直接的にわかりやすく、わかりやすい以上にそういう大阪描写のパロディとして、過剰なまでのステレオタイプを描いたということなのだろう。
ステレオタイプジョークは、ある意味では差別的で、実際傷つく人もいるかもしれないが、いつも人気で面白いものである。
そしてそういう描写は、キルラキルの制作理念からするとなくてはならない描写である、という訳だ。



実際の大阪は、メディアで見られる大阪の描写とイコールではない。グリコの看板の道頓堀付近や新世界のでかいカニやフグなどは大阪全体からみればほとんど例外的な存在である。
しかし、フィクションの中で個性をもって表すためには、そういう描写が必要だという話。
ましてやキルラキルのような自覚的にそういうステレオタイプの表現を行うアニメならばなおさらという訳だ。

そういう確固とした軸のある作品は高い価値を持つと私は思う。
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テーマ:雑記 - ジャンル:サブカル

  1. 2014/01/22(水) 03:19:27|
  2. アニメ
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