ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

SF作家の敗北の話

SF作家チャールズ・ストロス氏、作品のアイディアをNSAが先に実行してしまったために執筆を断念 | スラッシュドット・ジャパン
チャールズ・ストロス - Wikipedia
サイエンス・フィクション - Wikipedia
センス・オブ・ワンダー - Wikipedia


この場合何に敗北するかと言うと現実に対して敗北するということになる。


SFとはサイエンスフィクションの略称(欧米諸国ではSci-Fi、サイファイと略されるらしい)で、科学小説だの空想科学小説だの訳されるが、要するに現実よりも進んだ(もしくは進んでしまった)世界を描いたフィクションぐらいの意味合いだろう。
科学と言うのは近現代において急速に発展、進んできたモノなので、SF=科学小説となっている、しかしサイエンスフィクションと言葉でも科学小説なのはやや問題であるが、そんなことはみんなわかってる筈である。

米国作家ピアズ・アンソニイは「SFは可能性の文学であり、ファンタジイは不可能性の文学である」とかいったらしいが、そういう定義論のデリケートさは大きいようだ。

架空戦記の多くは歴史ものに分類される(現代からワープしてきた云々はまた違ってくる)。
クトゥルフ神話ものは基本のジャンルとしてはホラーな訳だが、破滅的未来や宇宙の描写はSFであり、何の説明も無く魔法やら夢の世界やら言い出すのはファンタジーである。
ジャンルは便宜上の分け方であり、越境作品と言うものは多い。


で、SFは現実の先(別に未来、時系列の先を書かねばならない訳ではない)を書くわけだが、往々にして書いたそばから現実の方が追いついてきたりもする。
ハードな、リアリティのある、硬派なSFを書こうとすればするほどそうなる傾向にある。
昔は月に着陸するだけでSF小説になってたのだが、現実に着陸されてしまっては小説にはならない。
インターネットの類やロボットなんかもSFで予言されてから作られたというところがある。


で、今回の話は書いてる途中に追い越されたという悲劇である。
冒頭のスラッシュドットの記事より

引用
作品のアイディアをNSAが先に実行してしまったため、SF作家のチャールズ・ストロス氏は3部作として計画していた「Halting State」「Rule 34」に続くシリーズ第3作の執筆を断念したそうだ(Charlie's Diaryの記事、 本家/.)。

ストロス氏はHalting Stateの執筆を始めたときに何かを予言するつもりはなかったが、現時点で実現していないのはスコットランドの独立と量子コンピューターによる公開鍵の暗号解読のみだという。スコットランドは来年9月に実施される国民投票の結果次第では独立してしまう可能性もある。第3作のアイディアはスノーデン氏の内部告発ですべてが紙くずになってしまったが、NSAがWorld of WarcraftやSecond Lifeまで監視していた(/.J記事)ことがとどめとなり、ついに執筆を断念したとのこと。(以下略)

これは酷い。
現実は小説より奇なりとはよく言うが、SF小説のディストピアがこの現実に顕現しているとは、と言う話。
いや、別にNSAの行為を批判しているとかそういう話ではない。

現実が進むにしてももっと楽天的なSFの方向に進んでほしいものではある。
光速を超える宇宙船でαケンタウリまで行って見たい。
…… もしそんなことが出来たら多くのSF作品は過去のものとなってしまうのだが。
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テーマ:雑記 - ジャンル:サブカル

  1. 2013/12/17(火) 23:02:22|
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