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フリーゲーム紹介「Cookie Clicker」

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CookieClickerとは (クッキークリッカーとは) [単語記事] - ニコニコ大百科
CookieClicker (くっきーくりっかー)とは【ピクシブ百科事典】

Cookie Clicker 全アチーブメント取得条件 : Iodized Salt

本の虫: クッキー・クリッカーについて
本の虫: ババア補完計画


最近にわかにCookie Clicker、クッキークリッカーなるゲームがあちらこちらで騒がれ始めた。
私は新しいステマか?と思って色々情報を集めてみたところ、どうやら無課金のブラウザゲームらしい。寄附の欄はあるが。
無課金でステマもクソもないかなぁ(申し訳程度に広告はあるが)、と思いながら色々調べたところ、流行の中心地は2ch、ふたば、pixiv、twitterと多岐にわたるが、同じブラウザゲーということで艦隊これくしょん勢が結構やっているようだ。
ふたばはそっちもあるが、くまのプーさんのホームランダービー勢との関わりで4chan民から紹介されたとか。

どうやらステマでは無さそうにも思えるので、実際にゲームをプレイして確かめると、なるほど流行するだけのことはある面白さであった。
クッキークリッカー


既に流行っているようなものを説明するのはやや無為なところもあるが、全然知らねえって人も実際多そうな感触を受けた(とはいえこんなインターネットの僻地にまで訪れてくれる読者はみんな知っているのかもしれないが)ので、私流に簡単に紹介する。知ってる人は大したこと書いてないので飛ばしてもおk。一応、v.1.036の内容ね。



まずこのゲームは何をするゲームなのか。クッキーを焼くゲームである。
クッキーを焼くと言っても、面倒なことは何もない。タイトルの通り、画面左のクッキーをクリックすればクッキーが一つ焼ける。

15個のクッキーで一個のカーソルが買える。一個のカーソルはプレイヤーの代わりに十秒に一回クッキーをクリックしてくれるのだ。
2個めのカーソルはやや値段が高くなっている。

そして自分のクリック連打や買ったカーソルによってクッキーが百個焼けたらGrandma(グランマ、おばあちゃん、この記事ではこれ以降ババアと表記する)が買える。2秒に一個クッキーを焼いてくれる。
ババアも2個め、3個目と必要なクッキー数が高くなっていく。

この後も同じように、
クッキーの種からクッキーを育てるファーム、クッキーを製造する工場(原材料は不明)、クッキーを掘り出す鉱山、クッキー星から新鮮なクッキーを輸入する宇宙船、無価値な金をクッキーに錬金する錬金術室、クッキー界への異次元の扉を開くポータル、消費される前のクッキーを過去から取り寄せるタイムマシン、反物質を圧縮してクッキーにする反物質コンデンサーがある。

また、ストアではクッキーを使ってババアや建造物のアップグレードや、全体のCpS(cookies per second)を向上させるアイテムを買うことができる。

このゲームに終わりは無く、ひたすらクッキーを作り続ける。
クッキーをクリックして増やしてもいいが、カーソルをアップグレードして手動で連打しても最終的には放置の3割増し程度にしかならない。

しかし、たまにゴールデンクッキーと呼ばれるクッキーが画面上に現れ、様々な良い効果(所持クッキーが一割増えたり77秒間CpSが7倍になったり)が得られる。
これはかなり大きな効果なのでこの時ばかりはクッキーを連打して更に増やしても良い。


カーソルは特殊な計算なので別として、ババアはアップグレードの回数が非常に多く、最後の方まで戦力になる。ババアをアップグレードしていくと、ビンゴセンター兼研究所を作りその研究の中でババアの精神は一つになり、そして……

また、アチーブメントも多く、更にアチーブメントがゲーム中に関連する、つまりクッキーを焼く速度に関連する。
かなり多くの数があり、やりごたえがある。発見するのだけでも一苦労なものも。


クッキークリッカーは放置しても、作業してもいいゲームであるのだ。




まあ紹介はこんなところか。
ぶっちゃけ他のサイトの方が千倍良い紹介してる気もするが、まあいいか。ここまでは飛ばしていいよ。
では本題に入ろう。


クッキークリッカーの魅力

ここまで見たところ、システムは結構単純な方のゲームのようだ。
では何がここまで流行させたのか。何が我々の時間を奪ったのか。


放置ゲー、作業ゲー、インフレゲー、JRPG

クッキークリッカーは基本放置している間に進む。放置している間にババアヤポータルや反物質コンデンサーが大量にクッキーを焼き続けるからだ。
放置ゲーというと一つの究極例として「ProgressQuest」がある。
しかしアレは、良くわからないキャラ作成が終わると本当にすることは放置してたまに見るだけになってしまう。確かにアレもどんどん成長していくのは面白くはあるが、それでは物足りない。ゲーム性が無い。

クッキークリッカーは作業ゲームでもある。放置して溜まったクッキーでババアやポータルなどを買ったり、アップグレードを買う、また画面上に現れるゴールデンクッキーやレッドクッキーをクリックしたり、クリック連打してクッキーを手に入れることも可能である。
基本的に自分の手が加わらないといつまでたっても低効率のままクッキーが溜まらない。そのためたまに手を入れてやらねばならない。ある種盆栽的な魅力かも?盆栽とか触ったことないけど。

そうこうしている内にクッキー生産量、CpS、cookies per secondは飛躍的に上昇する。最初はクリック連打で1秒間でせいぜい10個程度だったのが、千個、百万個、十億個……と極端なスピードで単位がインフレーションしていく。出来ることも初期とは全然違うように思えてくる。

そう。この溜まりっぱなしの成長はJRPG的な、自身の成長を想わせるものである。
町の周りを徘徊してレベルを上げ、ゴールドで武器を買ったりして、強くなったらダンジョンに潜りさらにレベルを上げダンジョン内の伝説の武器を発見し強くなる。こういった連鎖はたしかにJRPG的で安心感のある成長である。

もっとも、クッキークリッカーにおける固定ステータスはCpSのみで、体力やらゴールドやらMPやらの消費ステータスはクッキーの数という風に純化されてはいる。
その分純粋な面白さがある、シンプルイズベスト、というわけだ。

この項は概ね上の方で紹介してるサイトの受け売りかも。色々変えてるが。


突っ込み待ちの世界観

まず、そもそもからの疑問として、何故クッキーを焼かねばならないのか。その説明はなされない。
クリックすれば材料とか関係なくクッキーが焼きあがるのもアホっぽい。
そしてクリックするためのカーソルを買えるというのも馬鹿馬鹿しい。
初期の初期の段階でこんな具合である。

クッキーを焼くのはババアだという固定概念でババアを雇い入れたり、クッキーの種からクッキーを作るとかクッキーの種ってなんだよって話だし、鉱山からクッキーとか何で埋まってるんだよ、宇宙船でクッキー星から新鮮なクッキーを輸入って明らかに輸送コストがおかしいし新鮮もクソも無いしそもそもクッキー星ってなんだよ、何が悲しくて金からクッキーを作らなければならんのかわからん、ポータルやタイムマシンとか作っといてやることはクッキーかよ……
ただ購入欄を眺めただけでも、ほとんどが突っ込み要素で、プレイヤーのツッコミを待っている。

ニュース欄もクッキーから無価値な金を作ったから罰せられたとかポータルは子供に悪影響を及ぼすとかアホだし、アップグレードの文言もMTGのフレーバーテキストっぽくて笑いを誘う

挙句の果てにババアがアップグレードして意味の分からん反物質ババアとか出てきたり、ババアの意識を一つに統一したら背景が変化したり、ババアポカリプスが引き起こされたりと完全に狂気である。

世界観の時点で面白いというのは強力な強みである。だからこそネタになり、魅力になり、定着するのだ。
JRPGもストーリーとかグラフィックとかで売ってて、システムじゃあ売れないもんね。

最近で言うとゲームではないがニンジャスレイヤーに似てる?ちょっと違う気もする。


ゲームバランス

世界観はいい。JRPG的な積りゆくゲーム性もいい。しかし結局のところバランス調整は必要不可欠である。
一つの選択が最良とあらば機械にでもやらせておけばいい。
クッキークリッカーは、適当でも進んでは行くものの極めようとするとなかなか奥が深い。人それぞれのプレイスタイルもある。

最初はクッキークリック連打が一番早い。というか、クリック以外でクッキーを入手する手段はない(隠しアチーブメントにクリック無しでとかもあるが。あれはゴールデンクッキーを利用する)
しかし、連打だけでは飽きてくる。だからカーソルやババアを購入する。これで放置しても増えてくれる。

そして、ファームや工場を買うと更に楽になる。しかしクッキーが余っているからと言ってファームばかり買っても効果は薄い。
クッキーをためて宇宙船やラボ、ポータルを買ったほうが効率が良い。どこで何を買うのかという戦略があるのだ。

そういった施設以外にもアップグレードもある。施設の数によってはアップグレードを買う戦略もある。どれから買っていくべきかは難しい。

更にアチーブメントもある。アチーブメントは普通のゲームでは目標の一つだが、アチーブメントの量=ミルクの量によってCpSが変わるアップグレードもあるのだ。
ここまで来ると何が最善手なのか判断するのは困難で、強いゲーム性を持つ。隠されたアチーブメントも多いので探す発見もある。ストアで買えるアイテムも買えるようになる条件が色々あり、それを見つけていく楽しみもある。

最終的に強いのは反物質コンデンサーだが、タイムマシンやポータルもまあまあ使えるし、ババアも強化次第では相当なレベルになる。カーソルも必要だ。
そういった意味でどれをどのくらい伸ばすかという戦略もある。
ファームからラボまでは初期の段階でお世話になる程度だが、アチーブメントの関係で伸ばすのでまた利用価値がある。

これらさまざまな要素が組み合わさって、戦略性の高い、ゲーム性が強いゲームともなっている。




放置ゲー。何もしない間に勝手にやっといてくれるゲーム。忙しい現代人には最適なのかもしれない。
JRPGのような詰みあがっていく難易度も、プレイヤーの技量が求められず、さりとて選択肢は多く極めようとすると奥が深いゲーム性もある。
そして印象的な世界観。システムを載せる世界観は重要である。
クッキークリッカー、このゲームに未来のゲームを見た。

同時に、ゲーム界における現実世界価格の動きも感じられた。

初期の初期は、まあローグみたいなフリーゲームや非売品のTennis for Twoなどはいいとして、最初期のゲーム機オデッセイはまずハードごと買うタイプであった。

ウルティマのプロトタイプであるアカラベースなどはフロッピーディスク媒体だっけ?パッケージである。

そこから暫くパッケージ、カセットやCDの時代は続いた。

そして、アペンドディスクやDLC、アンロックなどの追加課金、ネットゲームのような月額制、基本無料で課金アイテムのあるソーシャルゲームが出てきた。

ソーシャルゲームの流行も色々で、アイドルマスターのような重課金、パズル&ドラゴンズのような低課金、艦隊これくしょんのような微課金と流行が下って行った感もある。

そこで見いだされたのが、完全無料でPayPalによる寄附だけがあるクッキークリッカーなのか?

それをそうだと言い切ることは難しい。というか恐らく違うだろう。
流行を超えて、定着しなければそれが歴史において何らかの転換点になったとは言えない。
そして、クッキークリッカーは流行の始まりからあまりにも短く、何だと言えるものではない。
最後に、寄附というのはやはり儲ける方法としては無理が大きい。

寄附でうまく行っているサイトというとwikipediaぐらいしか思い浮かばないし、wikipediaはゲームでもなんでもない。
クッキークリッカーのゲーム性はフリーゲームならではのものである。やはり経済のまわるところに歴史は動くのではなかろうか?

とはいえ、これからクッキークリッカーを模倣したゲームも出てくるかもしれない。
それを他の課金システムとうまく結び付けられれば、あるいは強大なゲームが生まれるやもしれない。
もしくは私の予想と異なって、寄附によるゲームが大流行して、クッキークリッカーはその筆頭になるやもしれない。


流行はまだまだ始まったばかりである。クッキークリッカー、これからも注視を続けていく必要がありそうだ。
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テーマ:ゲーム - ジャンル:サブカル

  1. 2013/09/18(水) 12:17:54|
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