ネット世代の雑評論

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「一つの大陸の物語~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~」下巻と「僕と彼女のゲーム戦争5」感想

ネット世代の雑評論 「一つの大陸の物語~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~」上巻感想
ネット世代の雑評論 電撃文庫のラノベ「僕と彼女のゲーム戦争」5巻の表紙絵が東方!?(+ぷよぷよ)

アリソン、リリアとトレイズ、メグとセロンと続いてきた同一世界観の作品群の完結編(下巻)の感想。
ついでに遂に東方やることになったゲーム戦争も感想書く。


一つの大陸の物語<下>~アリソンとヴィルとリリアとトレイズとメグとセロンとその他~。
ちゃんとシリーズに出てきてたキャラほとんど出てきてているのが美しくも素晴らしい。読んでいて懐かしくもシリーズがつながった感慨も、ごった煮された感情が湧いてくる。

まず表紙からいこう。
アリソンとヴィル。子供時代の二人と大人時代の二人を重ねている。いろいろ思わせる表紙絵。黒星先生いい仕事してる。
扉絵は未来の家時代のアリソンとヴィルか。表紙と合わせて面白い趣向。
裏表紙も本編中で怪我したヴィルとアリソンと統一されている。下巻の主役みたいなもんだしね。しかし結婚式では誰が主役という訳でもないか。

口絵は結婚式を舞台とした集合絵。シリーズの重要人物がほぼ集まっているからこそできる荒業か。
その裏に登場人物紹介。実際多い。アリソン、リリトレ、メグセロの主要人物全部だもんね。


今回は前半と後半で趣が変わってくる。

前半、十二章から十九章まではヴィル周りの話。「アリソン」の主要メンバーが集って事件を解決する。そこに「あなた」、新聞部の新人君が出てくるのも中々楽しげだ。そして一人称視点になるギミックも健在。

後半は、二十章から二十二章まではアリソンとヴィルの結婚式の話。全シリーズのキャラが活躍する。新聞部組が一般人目線(全員金持ちと言えばそうだけど)で驚きまくるのが良かった。そしてトレイズの秘密だけは明かされないあたり流石。

もっと詳しく章ごとに見ていこう。
第十二章「トラヴァス少佐の戦い」
トラヴァス少佐=ヴィルが謀略により飛行機から墜落してから、サバイバルして気絶するまで。
ほとんど一人の描写でヴィルが頑張っている。色々工夫する辺りが薀蓄とか合わさって読んでいて楽しい。


第十三章「めぐりあい」
新人君登場。そういえば首都でヴィルに逢ってたね。
一人称で進む辺り、新人君は非常に読者の共感を呼ぶキャラで素晴らしい。しかし男女もわからないキャラなんだよね。なにせ「あなた」だから。
そしてサイラスが宿を借りに来る。ご都合主義と言えばそうだが、まあ上巻で占い伏線張ってたし。

第十四章「続・なつかしい男」
サイラスの人物描写。言うてアリソン作中でも多くは語られてなかったもんね。快人物であることは確か。
サイラスの金持ちっぷりも新人君の庶民ぶりと比較されて強調される。ヘリコプターというガジェットもうまく作用している。近現代な文化水準だからね。そして新人君とサイラスのフラグ。あとがきに書いていた、また書きたくなった時用?
そしてヴィル入院まで。


第十五章「サイラス」
警察が来て、サイラスが颯爽と来て助ける。サイラスの正体はなんとヴィルのロクシェ時代の親友だった!まあ読んでたらわかるけど、それでも感動的な再開だよね。
逆転のカタルシス。

第十六章「イクストーヴァへ」
病院から抜けてイクスに行って、王宮に匿ってもらう。
そういえば顔写真あるのに引き下がるのもアレな気もするが、まあ若い頃の写真だしな。そっくりさんは多い。警察も確信が無かったのだろうし。
で、女王とその夫が参戦。

第十七章「思惑」
警察やヴィル達、そして犯人側の思惑。首都の揚げ菓子も出てくる。
根本的に事件を解決しないとだもんね。一応末端は上巻でトレイズが始末したという事だろうか。
ここまで前哨戦。

第十八章「奪い合い」
バトルシーンここから。空戦。アリソンシリーズの要素がきっちり出てくるあたり丁寧。
ここでアリソンも参戦。流石である。

第十九章「真昼の夜の決闘」
銃撃戦。簡単には勝たせてくれない相手でかなりハード。そして真昼の夜、世界観設定として現実世界の地球と大きく異なる巨大な月が頻繁に引き起こす日食。アリソン2巻ではサプライズ着陸に使ったが、今度は不利な状況に。
コーネリアスのウォーモンガーっぷりも含めてスパイ映画の香りがする。
懐かしい土地も使う辺り細やか。

第二十章「ロクシェ首都」
ここで舞台は変わりロクシェ首都へ。この章から群像劇か。
結構あの警部やり手なのな。アリソンは処分されて無職になった訳だが、結婚の後どうなるんかね?そのうち詳しく書いて欲しいところ。
新聞部とリリアトレイズは近くなったがまだ他人か。設定も増える。
そしていろいろと動きが。
ラストのリリアの顔が何とも言えない。

第二十一章「結婚式」
カルロとアンジェラ。アンジェラは本編には出てないけどキャラ立ってるよね。
新聞部達は時雨沢先生の日常ものを動かすキャラ。結婚式に御呼ばれとはらしい。一応この章の中心は新聞部か。なんか当てもんばっかしてるけど。
サイラス達エプスタイン家は貫禄。結構裏事情知ってるもんね。
リリアトレイズは垢抜けている。リリアは基本的に何も知らされてないから困る。傍から見るとトレイズは何者なんだという感じだが。
マティルダ王女御一行。一番アレな招待客。サプライズ重視の結婚式。メグ失神。
そして大佐とキンスキー少佐。
シリーズの締めくくりだしキャラを出すだけで心が躍るよね。

第二十二章「終わりは始まり」
全ての謎は明かされる。読者は知っているという立場なのが面白いが、ここでまた大佐が混ぜっ返すのが時雨沢流か。
クレアやルネも出てきて大団円?大佐は捕まっちゃったけど。
よくわからんけど、結婚したから名前が同性になったという考えはダメなのかな?まあ普通は男の性というのはどこも同じなのか?アリソン不名誉除隊だし。
サプライズアンドサプライスパーティー。心臓には悪いが読者としてはニヤニヤして読める。
特にルネの登場は読者にとっても驚き。シリーズ一巻で登場した端役が成長して最終巻で登場。そしてヴィルの後を継ぐことに。なるほどルネも英雄なのか。中々出来る男になっている模様。
というかクレア大丈夫なのか。

まだまだ続けられる終わり方。最後のアサシン後付はギャグだろうが。


あとがきでも、予定はないが何か書きたいと時雨沢先生言ってるし、今時雨沢先生学園キノも運ばれてくるシリーズも終わってるしなんかあるかも。週刊キノで忙しいか知らんけど。アレ単行本出るんかね?
もっと新聞部とトレイズ達の絡みが見たかったという思いもあるが(上中下巻構成でもよかったのに。ホライゾン厚みでも。)、これはこれで綺麗に、ほとんどのネームドキャラを出して終わっていて素晴らしいシリーズ最終巻。
番外編が出るかもしれないが、そういうのも期待できる。
とりあえずのシリーズ完結。本当に好きな、親しみのある、手放したくない作品であった。



ゲーム戦争5。
東方とぷよぷよが表紙の巻。釣られて買った。
まあ実は1~4巻買ってなくて、1巻ちょっと立ち読みしたぐらいだが、中々面白く読めた。
みんゴル、ぷよぷよ、そして東方花映塚。
本当にちゃんと調べて、良く書いている。攻略情報的な細かい情報をうまく小説に乗せている。
ハーレム設定もまあ別に嫌いじゃないし、普通に楽しめた。中二病的なセンスの用語もわかった上で使ってる感じは嫌いじゃない。

ぷよぷよのとこはくまちょむさんに話聞いてるのか。カエル積み。ガキの頃はそれでストーリークリアした記憶も。
ぷよぷよはルール色々選べるけど、いかついルールのはあんま誰も選ばないよね。大回転とか。SUNでさえあんまり。

東方は二強とか六強とかいいながら色々キャラ使っている辺り好印象。東方というもの自体の説明からルールの説明まできちんとやっていて初心者にもお勧めか。
個性的なアレもあって面白い。チルノ使い。

色々懸念する人もいたが、これは良かったと思う。うん。東方ファンが読んでも納得の出来栄えか。




まあこんなところ。ラノベの買い方は難しいよね。作者買いが確実だけど、作者を知ることがまた難しい。
そういえば電撃の缶詰に載ってたけど、メディアワークス文庫で野﨑まどの新刊今月出るのね。25日だっけ?というかメディアワークスじゃないところでなんかちょっと前に出してたっけ?調べとこう。「2」までは全部持ってるのだが。
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テーマ:読書 - ジャンル:サブカル

  1. 2013/05/11(土) 01:43:20|
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