ネット世代の雑評論

主にネット上に散らばる各々の事象についての紹介、及び評論

「黒体」の名を持つに至った物質

Wikipedia カーボンナノチューブ黒体
WIRED VISION カーボンナノチューブでできた世界で最も「黒い」物質
究極の光吸収材料を単層カーボンナノチューブで実現

黒体。英語で書くとBlack Body。簡単に言うと、光・電磁波を全て吸収して、全く反射しない物質の事である。
もちろん理論的なもので、現実には存在しない。ブラックホール等は近似的にそう見做せるだろうか。
黒体からの熱放射がどうこういう物理的計算に理論上考えられる物質である。
ところが、現実的にも「黒体」という名を使われる物質が存在するのだ。

カーボンナノチューブ技術は今まさに発展中の科学である。
その性質すら完全に把握はされてはいないが、様々な突出した性質を持ち、様々な応用が考えられる。
有名なのは軌道エレベーターの「ロープ」の材料などか。そこまでSF的な使い道以外にもエレクトロニクス的応用もたくさん(ディスプレイとか燃料電池とかセンサーとか)あったり、バッキーペーパーとかなんとか新素材も豊富で、大量生産方法も多く研究されており、今後のナノテクの中心に位置すると考えられる。
アスベスト的毒性を示す可能性が示唆されているが・・・

それはともかく、その応用物質のひとつに「黒体」の名を持つ物質がある。
「カーボンナノチューブ黒体」である。

写真を貼るのも面倒なのでWikipediaでも見て欲しいが、とにかくカメラのストロボすらさっぱり反射しない「黒体」である。
少し非現実的な画像。

まあ理論は上記のリンクでも見て欲しいが、一応簡単に書くと光は複雑に絡み合ったカーボンナノチューブの森で迷子になる形らしい。

産業的にも様々な応用が考えられる訳だが、私が書きたいことはそういう事ではない。
名前の話である。カテゴリを科学にしておいてなんだが。

黒体という名は理論上の物質に付けられた名前である。
そして、その物質が現実に存在する事は想定もしていなかったはずである。

まあブラックホールは例外としてそんな物質は実際に存在せず、黒い物質には別に名前が付けられた。

しかし、カーボンナノチューブ黒体には「黒体」と名が付いている。これは何故か。
ほぼ完璧な黒さが重要な所だろう。
つまり、黒体と名をつけても良いほど、理論的物質の名をつけても良いほど、奇跡的に黒い物質であるという事だ。
単純に物質が黒いだけでなく、「黒さ」が意味として飛び出ている物質。
「黒い物質」ではなく「黒の物質」であるから「黒体」と名づけられた。この物質の本質は「黒色」であるという事を示しているのだ。


手に取れる黒の概念。
それがカーボンナノチューブ黒体。






軌道エレベーターとかスペースファウンテンの情報集めてたら、軌道エレベーターの素材から道を外してこんな情報にたどり着いた。Wikipediaリンクコンボ。まあ好奇心の連鎖。
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テーマ:雑記 - ジャンル:サブカル

  1. 2011/03/30(水) 19:11:19|
  2. 科学
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